「失われた20年」ではなく「モデル転換の20年」~過去最高企業利益の真因~

★図表8

日本が得意な人間中心イノベーション

製造業の日本製品の品質に対する評価は明白であるが、それは非製造業においても共通していることが、徐々に明らかになってきた。むしろこれまで内需産業と見られ、国際競争の俎上に乗ってこなかった非製造業や消費財産業でも品質優位が顕在化してくるのではないか。今後アジア中心に、新興国の所得が大きく上昇してくると、日本の品質に対する評価が差別化と高価格化、つまりクオリティー・プレミアムをもたらすことになる。Wii(任天堂)、SUICA(JR)、ヒートテック(ファーストリテーリング)などのヒット商品開発に見られるように、製造業、非製造業を問わず、日本人は人間中心のイノベーションが得意であるといわれる。日本のサービス品質に対する評価は、観光業などにも当てはまる。ここ最近、富裕化するアジア人、特に個人観光ビザが解禁された中国人観光客が大きく増加する趨勢にある。
 

(3) 円高は終わるのか?デフレは終わるのか?

円高終焉で成果一挙に顕在化、収益急増へ

以上のように見てくると、「失われた20年」とは、日本が真にグローバル化に対応し、グローバル市民としての内実をコスト面、ビジネス展開面から推進した時代(規制緩和や行政改革などの課題は残されているものの)、将来に向けての発展の基礎を固めた時代と言えるのではないか。その成果は今後円高デフレが停止したとき、著しい企業利益の増加として表面化するだろう。そこで鍵となる円高は終わるのか、そしていつ終わるのか、を考えてみよう。

為替水準は何によって決まるのか

為替水準の決定要因は何か。実務面からとらえれば、①購買力平価要因(物価上昇率格差要因)②金利差要因、のいずれかによって決定されると考えられる。購買力平価要因は物価上昇率格差が直ちに貿易財の価格競争力に影響を与え、貿易収支(経常収支)を変化させ、為替需給を動かす。図表9に見るように、経済が成熟した主要国為替レート推移を辿ると、概ね購買力平価レートを軸に、プラスマイナス30%程度の幅で変動していることが分かる。長期的には通貨は購買力平価に収斂すると言える。その中での変動は主として金利差要因で説明できる。景況感格差に由来する金利差は資本収支に影響を与え、主に短期の為替需給を動かしてきたのである。

★図表9

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