2014年6月2日時点での主要市場見通し

(図3)
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・しかし、新興国の株価や通貨の動きだけをみれば(図3は円換算後の数値を示しているので、新興国の株価と通貨の両方の推移が反映されていると言える)、最近底割れは見せておらず、底固い動きにあるという解釈も可能だ。実際、前述したような地政学的リスクは、市場にとって既知のものとなっており、新興国の株価や通貨も全体としては底抜けていくような情勢にはないのだろう。

・リスクがあるとすれば、米国長期金利の急速な跳ね上がりであると警戒している。足元の米国景気の堅調さや、米株価の協調展開、米連銀のQE3(量的緩和第三弾)による国債買い入れ額の縮小などにもかかわらず、米国長期金利が低下基調にある点は、不可解だ。長期金利低下の要因としては、
1)ECBの追加緩和観測を背景としたドイツ等欧州国債の価格上昇(利回り低下)が進んだため、欧州国債を利食い売りして米国債に資金を振り向ける動きが生じた
2)年初来、米景気の回復観測に沿った米国長期債売りのポジションを保有していた投資家が、想定外の米長期金利低下(長期債価格上昇)を受けて、損切りのための買戻しを余儀なくされた、
といった需給面の要因しか見当たらない。したがって、現在の米長期債は買われ過ぎであり、1)、2)の需給要因が剥落すれば、米長期金利は水準を切り上げると予想する。

(図4)
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・米国企業の景況感を表すISM指数と、米国10年国債利回りの動きを比べてみると(図4)、特に2012年央にかけて、米連銀の緩和姿勢や、欧州財政懸念による欧州国債から米国債への資金シフトにより、企業の景況感に比べて下がり過ぎていた長期金利が、今年初にかけて上方修正を続けていたことがわかる。これが足元また下がり過ぎに向かい始めているわけだが、ISM指数の位置から読み取れば、10年国債利回りが3.5%でもおかしくはない。
・したがって、10年国債利回りがゆっくりと3.5%に上がっていっても、その金利水準自体が問題になるとは考えていない。むしろ長期金利上昇の背景にある米景気の堅調さに市場が注目し、米株高、米ドル高がもたらされるだろう。
・問題になるとすれば、長期金利の修正(上昇)が、混乱を伴うほど急速である場合だ。余りにも速い金利上昇となれば、米国株式市場において、企業収益の回復期待より金利上昇懸念が勝る局面も否定できない。この場合、米株価の急落が米ドル安を引き起こす展開もありえよう。とすれば、日本の株式市場などに対する悪影響も想定せざるを得ない。

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