中国経済に危機は訪れるか?

・中国版バブルとは

今日の世界のカネ余りは、2008年末に米国が異常な金額の量的緩和を始めた時を端緒としている。米国の資金供給は2008年9月から急増するが、中国も少し遅れて急増させ、2011年1月には、2008年9月からの資金供給量が共に約156兆ドルと並んだ。以降は、中国も米ドル換算ではまったく同じ規模の資金供給を行っている。共に338兆ドル以上に達する膨大なものだ。私は急激な元高を防ぐためのオペレーションだと見ている。
参照図:リーマンショック後の、米国資金供給量
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資金供給量が同量でも、経済に与えるインパクトは違うはずだ。米国の経済規模は中国の約1.7倍だ。米国では国債が1時マイナス利回りとなったり、株式がこの4月にも最高値を更新するなど、資産の高騰が起きている。住宅価格も概ね回復してきた。

中国では、この大量のカネ余りにより、政府が表の銀行融資を規制しても、シャドーバンキングが同じ規模での融資を継続できているのではないか。不動産バブルは通貨政策の副作用なのだ。

また、常住人口13万人ほどの地方都市のトップが、
「党規律検査委員会の調査結果によれば、羅偉倫は“貪婪荒淫無度(貪欲で酒色におぼれきる)”生活を送り、土地使用権の密売などの汚職や収賄で30億元(約480億円)を稼ぎ、広東省内に3軒の工場と2軒の“夜総会(ナイトクラブ)を所有し、配下に1000人もの用心棒を従えていた。そればかりか、羅偉倫は3人の妻と9人の子供を持ち、これら家族全員を香港へ移住させていたし、香港には1億元(約16億円)以上の豪邸を4軒も所有していた」ような財力を得るなど、
中國での汚職や、政府高官を含む海外逃避資産の規模が桁違いなのも、そのためではないか?

参照:北村豊の「中国・キタムラリポート」
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20060406/101059/?n_cid=nbpnbo_leaf_bnld
ー「日中両国が本当の意味で交流するには、両国民が相互理解を深めることが先決である。ところが、日本のメディアの中国に関する報道は、「陰陽」の「陽」ばかりが強調され、「陰」がほとんど報道されない。真の中国を理解するために、「褒めるべきは褒め、批判すべきは批判す」という視点に立って、中国国内の実態をリポートする。ー

この地方都市のトップの行動は、犯罪性と規模を除けば、バブル時の人の行動そのままだといえる。中国のバブルは深刻化している。日本でもバブル期には過剰接待などが話題になったが、一党独裁政権で、官の力が膨大な中国では、容易に富が集中し、すべてのスケールが桁違いになっているのだ。

また、中国はその資金力にものを言わせ、海外で積極的な企業買収も行っている。最近目立つのは、穀物商社や畜産製造・加工会社のM&Aだ。

・中国元が抱えるいくつかの不安要因

米国の量的緩和終了が近付いている。低金利政策は継続する見通しだが、未曾有と呼ばれた資金供給がゼロとなる。そうなると、米ドルの上昇が見込まれるが、元もつれ高となれば、中国経済は通貨高に耐えられるのだろうか?

また、米国が量的緩和を終了すれば、中国もこれまでのような未曾有の通貨供給を終了するものと思われる。そうすれば、対ドルでの通貨の変動幅は小さく保てるかと思うが、バブル崩壊の危険性が高まることになる。そして、中国経済が失速した時にでも、中国の打つ手が限られることを意味している。

一方、通貨供給を続けると、元安になる可能性が高い。そうなると、膨大なキャリートレードにより元高を支えてきた投機筋が一気に元売りに転じる恐れがある。ポンド危機より、アジア通貨危機に近い混乱が生じるかもしれない。

中国人民銀行が新設する首席エコノミストに任命された馬駿氏は、金融システムを3年以内に自由化する計画を掲げた。中国の通貨・金融システムがようやく一人立ちすることになる。

米ドルに依存した通貨・金融システムでしかなかった中国が、世界最大の貿易国、世界2位の経済規模に肥大したことが、中国が抱える問題を深刻化させているかと思う。

・「投資の学校・株式投資:12カ月マスタープログラム」、たくさんの方々のお申し込みがありました。ありがとうございました。
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