日本株が反発に転ずる理由 ①~いずれ日本人投資家のリスク回避が是正される~

日本の異常な資産間のリーターンギヤップは特筆に値する。預金金利は0.04%、国債利回りは0.6%、株式の配当利回りが2.1%、REITが3~6%、そして株式の益回りが7.8%であるというように、著しく大きなリターンギャップが存在し、それがまったく縮まっていない。株価は昨年1年間で、ほぼ6割値上がりしたが、企業利益もほぼ6割の増益になったために、株式のバリュエーションにおける相対的な割安さが、全く是正されず、リスクプレミアムは低下しなかった。

つまり、人々は依然としてほとんどの資産を現金や預金、あるいは国債という安全資産に滞留させていると言える。安全資産と言えば聞こえはいいが、この中身は、将来キャッシュフローをまったく生まない金融資産である。将来キャッシュフローを生まない金融資産に国民のお金の大半が眠ってきたことが、長期にわたるデフレの結果でありまた原因となって、日本経済をゾンビ化させてきたと言っていいだろう。

★図表5-7

金融資産市場正常化なくしてデフレ脱却なし

現状は金融市場の正常化が起こる前に、(外国人の参入によって)大幅な株高と円安が実現し、輸入物価上昇、資産価格上昇するという好循環が起こり、物価がプラスになっていると言える。しかし、金融資産市場の正常化・機能回復が起こらなければ、今起きている物価上昇や景気拡大が息切れをしてしまう懸念は排除できない。つまり、黒田日銀体制が本当にやらなければいけないことは、2%の物価上昇を実現するためにも、金融市場をリスクキャピタルの提供の場として完全に復活させるということなのである。

今年に入ってからの日本株の特異な低迷があと数か月~半年続くとなると、これは景気にネガティブフィードバックを与える可能性がある。そもそも日銀の量的金融緩和というのは、ひとえに期待に働きかける政策であり、それは資産価格と為替に働きかける以外のチャンネルはない。従って、株価息切れと円安とん挫が続けば、変化は止まってしまう。そうなると、その先に起こる経済の次の好循環も期待できなくなり、いったんは上昇した物価上昇が息切れをする可能性が高まる。

このように考えると、万一、消費税増税後ファンダメンタルズ面でデフレ脱却不安が高まり株価と為替市場の逆流現象が払しょくされない場合には、第二弾の金融緩和必須ということになる。デフレ脱却を至上命令とする黒田日銀には長期国債の買い増し、ETFの買い入れ増額、準備預金付利の撤廃など多くの手立てが残されている。それはデフレ期待の払しょくと、日本投資家のポートフォリオリバランスを推し進める衝撃力(サプライズ)を持つものとなるだろう。そうした追加緩和を来年の12月には第二弾の消費税増税を控えて、財務省当局も全力で支援するに違いない、と考える。

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