第10回 最適fを相場に応用する

使用上の注意

どんな商品でも、「使用上の注意を良くお読みください」と書いてあります。以下は、最適fを使ってサイフを計算する時の「使用上の注意」です。サイフの式はこのような式でした。

サイフ=最大損失額/最適f

この式には暗黙のうちに幾つかの前提があります。「暗黙」というぐらいですから、ある意味で常識的なことですが、改めてそれらを確認しましょう。

データはいつでも過去の物である

まず、最適fを導き出すためにインプットした自分の勝ち負けや最大損失額のデータは、過去の産物です。当たり前の様ですが、ついデータを扱っていると、それが未来をも示唆すると思い始めてしまうのが人間です。スプレッドシートで最適fを見つけた方法を思い出しましょう。「結果的に」一番良かったfを最適fとして採用したということは、未来におけるトレードのパフォーマンスが過去のパフォーマンスと類似した場合に最適であるということです。そしてこれも当たり前ですが、未来は誰にも分かりません。ではマネーマネジメントが無意味かと言うと、そうではありません。なぜならば最適fを無視する(fが大き過ぎる)と、せっかく物事が予想通りに行っても資金が吹っ飛ぶ可能性があるからです。未来は予想通りに行くかどうかは分からない、しかしそれでも、

 ① 予想通りに事が運んだらマネーマネジメントがうまく行く

 ② 予想通りに事が運んでもマネーマネジメントがうまく行かない

のどちらが良いかというと、最低でも①の状態を確保したいものです。ポイントは「未来は過去と違う可能性がある」ということを忘れることなく、その上で最善を尽くして最適fを使うということです。

データが過去の産物である結果、マネーマネジメントが期待通りに働かない具体的な原因を見てみましょう。

最大損失額が想定されたよりも大きくなるリスク

まず一つ目は「最大損失額が想定された額よりも大きくなる」可能性です。つまり最悪のシナリオが思った以上に悪かったケースです。これに関しては、ストップ・ロス(損切り)をタイト目(きつめ)に入れておくとか、最初からデータが示唆するよりも保守的な(大きい)最大損失額を想定することでサイフを大きめに設定するなどの対策を講じることができます。例えば上のケースでは最大損失額を11万4328円ではなく、18万で想定するという様なやり方です。最大損失額を18万とするとfが0.3で同じでもサイフは60万になります。サイフが38万1千円ではなく60万に設定されることにより、金庫300万で持てるポジション数はロング8枚からロング5枚に減少します。サイフの数(=枚数)が減少することにより、自然とリスクがコントロールされるのです。

期待値が正でないリスク

もう一つマネーマネジメントがうまく行かない理由は「過去やった時には期待値が正だったが、今回は期待値が正でない」場合です。第4回「期待値とギャンブル」の時も書きましたが、「期待値が正」であることは投資やトレーディングで絶対に必要な条件です。多くの場合、期待値が正の「儲かる」手法やシステムはマネーマネジメントでさらに効率良くすることが出来ますが、その逆は出来ません。では、期待値が正でないと、最適fの導出はどうなるのでしょうか?

ちょっとタイムマシーンに乗って5年前に戻りましょう。そして、Aさんが2009年のお正月にも日経平均に対し同じ様に強気になっていたとしましょう。2008年の秋にはリーマンショックが起きていますが「もうこれ以上悪い材料はない」とAさんが決断したとします。そして最初にご紹介したトレード手法(基本ロングで毎日一回調整をする)をやりたくなったとします。2009年のお正月休み中にAさんが2008年1年分のデータを使って最適fを計算したとすると次のようになります。

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