2014年4月1日時点での主要市場見通し

シナリオの背景

・今年に入って、新興国発の悪材料により、先進諸国を含む世界市場は波乱に見舞われた。具体的には、アルゼンチンの通貨暴落や、トルコ、インドなど経常赤字国に対する売り浴びせ、さらには中国の景気失速懸念や金融(特に「シャドーバンキング」)についての不安、加えてウクライナ情勢などであった。
・こうした新興国の状況は、実態面で、現在特に著しく悪化はしていないが、目立った改善もしていない(ただし、トルコ、インドなどの経常赤字国で、利上げなどの通貨防衛策は打ち出されており、インドの経常赤字は縮小の動きを示し始めている)(※1)。
・しかし、多くの市場において、そうした不安材料は既に既知のものとして、悪材料視しないような相場付きが優勢となっている。たとえば、米S&P500株価指数について投資家が予想する変動率を表すVIX指数は、2/3のピークから、このところ低下気味で推移している(図1)。これは、米国株式市場において、先行き株価指数のぶれが少なくなるだろう、と(株価指数オプション市場の)投資家が見込んでいることを示している。

(図1)
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(図2)
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・また、海外発の悪材料が生じた場合、海外株の下落につれて日本株が下落し、並行していわゆる「リスク回避のための円高」により外貨安・円高が進行する、という局面が多かった。円高の進展は、国内輸出株中心に株安を引き起こすので、日本株安と円高が悪循環としてループする、という懸念もしばしば生じた。しかし、日経平均株価と米ドル円相場の30日移動相関係数(※2)をみると(図2)、最近は相関係数が低下しており、パニック的な株安と円高の同時進行が起こりにくくなっていることがわかる。
・今後も、新興国を含めた海外情勢については、手放しでの楽観はもちろん禁物だが、内外市場のネガティブな反応はかなり抑制されてきているようだ。

・国内市場においては、海外要因に対する不安が一巡すると、国内の経済動向等に市場の注目が移るだろう。日本において、当面最大の注目材料は、消費増税の影響だ。

※1 利上げが経常赤字国の通貨防衛として働くメカニズムは、主に次の2つ。1)高金利を求める海外からの債券投資や融資などが増え、そうした資金流入が経常赤字をいくばくか相殺する、2)利上げによる景気減速で、国内企業や家計が輸入品の購入額を減らし、貿易赤字が改善する。
※2 移動相関係数は、移動平均値のように、計算期間を移動させながら相関係数を求めたもの。相関係数は、2つのデータの関係が順方向で密接だと1に近づき、逆方向で密接だと-1に接近する。両者の関係が希薄であれば0に近い数値となる。相関係数が0.7を超えると、相関が強いと言われる。

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