給料は本当に上がるのか?

構造的な労働者不足:

 いったい何が起こっているのでしょうか。図表4、5をご覧ください。我々は構造的な問題が顕在化したと考えています。年齢別構成をみると建設労働者のうち50歳以上の比率が45%と全業種平均の38%と比べて極めて高齢化が進んでいることがわかります。このままでは2018年には半数以上が50歳以上の労働者となる可能性が非常に高いと言えます。少子化や若者の高学歴化、長く続いた建設業労働者の待遇悪化で新しい担い手が不足していることが要因と考えられます。

図表4:建設業労働者の年齢構成別構成比の推移
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 2020年の東京オリンピックに向けて国内の建設工事が活発化していく頃には労働者不足は深刻な問題に発展するかもしれません。
 これは建設業だけの問題でしょうか。
 他の産業を見てみると運輸業でも建設業と同様に労働者の高齢化が進んでいることがわかります。建設業で起こった現象が今後は他の産業にも広がっていくことになるかもしれません。高齢化社会のマイナス要素として労働力の不足が挙げられることが多いですが、労働需給の逼迫、給与単価の上昇という面ではプラスの効果も見込めるということかもしれません。

図表5:産業別で見た労動者の年齢構成比(2012年)
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逼迫する労働需給:

 それでは構造的な要因がなければ給料は上がらないのでしょうか。日本銀行が発表している短観調査の雇用判断DIを見てみると建設業だけでなく様々な産業で人手が不足していることが鮮明になっています。

図表6:雇用判断DI-非製造業で人手不足感が高まっている
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 円安効果で企業収益の改善が目立つ製造業ではなく、建設や運輸、飲食などといった非製造業で不足感が高まっていることが大きな特徴です。また有効求人倍率の地域別データを見ると、リーマンショック前には愛知、東京、大阪といった大都市と地方の格差が目立ちましたが、現在は全国平均も1倍を超える良好な数字となっており、労働環境の改善は全国的な現象といえます。日本景気の回復が幅広い産業にまで浸透し、労働需給を改善させている循環的な要因も追い風になっていると考えられます。

ベアだけでなく需給バランスで給与が上昇する可能性:

 インフレ転換や消費増税による生活費の上昇をカバーするコストアップを起因とする給料の引き上げだけでなく、労働市場の需給バランスの変化に起因する労働単価の上昇も同時にプラスに働いていることから考えると給与の上昇は一部の大企業に限られた話ではなく、業種や企業の規模を超えて幅広く浸透することが予想されるうえに、2014年の一時的な現象ではなく今後数年にわたって継続する長期的な現象となる可能性が高いのではないでしょうか。

 ひょっとして私たちの給料も上がるかもしれないと思うと何だかわくわくしますね。

このページのコンテンツは、スパークス・アセット・マネジメント㈱の協力により、転載いたしております。

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