第6回 リアルな「全額再投資」の世界

(おまけ)4人の幾何平均収益率を求めると

ところで4人の最初の期待値を計算するときに算術平均収益率を使いまいた。思い出して頂くと、算術平均収益率は「他人事」の収益率でした。なぜその時に算術平均を使ったかと言うと、実際の運用のリターンを計算していた訳ではなく、4人のそれまでの「一般的な傾向」(歴史的なデータ)の話をしていたからです。

しかし今回私たちが扱ったのは、まさに4人のリアルな運用収益率です。なので、4人の本当の収益率を知るには幾何平均収益率を求める必要があります。それでは早速求めてみましょう。

第3回の時の式からAさんの幾何平均収益率は毎期の収益率(倍率)の積をとって、その30乗根を取ります。スペースが足りないので中間を……で埋めていますがこんな感じです。

sushiki1

つまり

sushiki2

なんとマイナス10.6%です。

同じくBさん、Cさん、Dさんを計算します。

sushiki3

Bさんはマイナス1%、Cさんはプラス4%そしてDさんはプラス5%です。このように見ると、幾何平均収益率のリアルさが伝わってきます。

期待値は皆同じ+5%なのに、Aさんの幾何平均収益率はマイナス10.6%であり、実は全く儲かっていなかったのです。それはグラフをみても明らかです。

ところで公務員のDさん、渋いですよね~。でも実は私たちも自分の資産総額の幾何平均収益率を計算してみると意外なことが分かるかもしれません。それは何かと言うと、「私たちの幾何平均収益率を最も高めているのは(資産運用なんかより)毎月毎年頂いている給料やボーナスによる確実な資産の増加である」ということです。実際計算してみることをお勧めします。結局は給料で稼いだものが投資で消えて(蝕まれて)いる、というケースはよくあることです。日本人の資産構成は欧米人に比べ普通預金の比率が高く運用が保守的と言われますが、バブル後のデフレと資産価格の下落を経験することにより肌で再損失率を抑えることの重要性を知っている「知恵のある国民」という見方も出来ます。また大投資家のウォーレン・バフェットさんがアメリカでもネブラスカ州というコストの安い地方に住み節約を旨とする生活をしているのも実はこれと通じると私は思います。

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