第4回 期待値とギャンブル

マネーマネジメントを将棋の賭けで使えるか?

ところで、このコラムの目的は「どれだけやるべきか?」つまり「いくら賭けるべきか?」を知ることでした。このような賭け将棋の場合でもマネーマネジメントで正しい賭け金を計算することは可能なのでしょうか?答えは「イエス」です。株、為替、ギャンブル、そしてビジネスとどんな場合でも使えます。それが素晴らしい点です。

社長と勝負しようとしている自分の所持金が2万円だとします。一回あたりの期待値は500円でしたから30回終わった時点でおそらく3万5千円ぐらいにはなると「期待」されます。

しかし答えを先に言ってしまうと、社長が<2対1のペイオフ比率>でいくらでも受けてくれるのであれば、迷わず「勝ったら1万円、負けたら5千円にしてくれませんか?」と提案するのが最適な額です。なぜこれが最適かというと、実は美しい公式から導かれるのですがそれについてはもう少し後で紹介します。ここでは結果だけをみてみましょう。

もし<勝ち=1万、負け=5千円>で始めて、その後正しくマネーマネジメントをすると、30回終わった時点での期待される金額はなんと11万7千円になります。この差の8万2千円は完全にマネーマネジメントの成果です。

ところであなたはさらに考えます。

「<勝ち=1万円、負け=5千円>が最適だと言うけれど、そりゃ期待値は+500円なのだからもっと賭けたらもっと儲かるに決まっているじゃないか!」

「日本昔ばなし」に出てくる欲ボケ爺さんみたいになってきました。

「社長は金持ちだからなあ、もっと高い賭け金でもきっと受けてくれるぞ。ひひひ。」

あなたは思い切って

「へへへ、社長、勝ったら2万4千円、負けたら1万2千円でどうですか?」

社長は軽く「いいよ」と受けてくれます。

「えっ!本当に良いのですか?」あなたはワクワクして勝負を始めます・・・

しかしお察しの通りこれは最適ではありません。実はこの金額で始めて30回やると所持金は激減して、たったの3千円になってしまうのです。この例からお分かり頂けますように「期待値が正」でも最適でない金額で賭け過ぎると、「破滅」する可能性が高くなります。

「期待値が正」であることは投資やトレーディングで絶対に必要な条件です。多くの場合、期待値が正の「儲かる」手法やシステムはマネーマネジメントで、さらに効率良くすることが出来ます。ところで逆に「儲からない」、つまり「期待値が負」の勝負(例えばカジノでしょうか)を正しいマネーマネジメントで「儲かる」ようにすることは出来るのでしょうか?答えはノーです。マネーマネジメントを間違えて良いものをダメにすることは出来ますが、マネーマネジメントを上手くやってもダメなものを良くすることは出来ません。

さて基本のおさらいは以上で終わりです。次回から数人のトレーダーに登場して頂きマネーマネジメントの世界に入っていきます。

(おまけ) ペイオフ比率から期待値を計算する式

負けを「1」、勝ちを「ペイオフ比率」として期待値の式を書き直すと、このようになります。

★数式

例えば社長との勝負の期待値はこのようになります。勝った時は+2000円、負けは-1000円なので、ペイオフ比率は2でした。

★数式

期待値は1000円を一単位としているので、その0.5単位、つまり500円となります。先程と同じですね。

図にすると、次の図のようなイメージです。ペイオフ比率に1を足すと3になり、それに勝率50%をかけると1.5になります。そこから元の1を引いたオレンジの箇所が期待値になります。

ペイオフ比率が一定の場合はこちらの式の方が簡単です。後で最適fを計算する式の一部になりますので、ご参考のため紹介しました。

★図6

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