第3回 幾何平均収益率こそ重要!

さて、上の例は2年間の幾何平均なので平方根(ルート)をとるだけでした。電卓でも出来そうです。しかしもっと長期間、例えば10年分の幾何平均を取りたい場合はどうするのでしょうか?「10年で資産が2倍になった」の様なケースの幾何平均収益率を計算する場合です。この場合は「?倍」を10乗したものが2になります。すると2の10乗根をとる必要が出てきます。エクセルや関数電卓などでは2を1/10乗することにより得られます。

★数式

資産を10年間で2倍にするには、幾何平均収益率7.2%で10年間運用する必要があるということになります。

★図

最後に、マイナスの収益率を含む場合の幾何平均収益率の計算を見てみましょう。

★表3

★図

ここで注目したいことは、表2(+80%→+20%)の例では算術平均収益率は50%で幾何平均収益率の47%とかなり近い値でしたが、表3(-30%→+80%)では算術平均収益率25%に対して幾何平均収益率がなんと12%と半分になってしまっています。これはマイナスの収益率が含まれる場合に起こる「リスクはリターンを蝕む」と呼ばれる現象ですが、これについては後でまた詳しく見ていくことにします。

この幾何平均収益率と算術平均収益率のギャップに関して、私たちがつい日頃やってしまいがちなのは次の様な「錯覚」です。証券会社の窓口で「この株の過去2年間の平均リターンは25%でした」と聞いて、2年後に自分の100万円が150万円になるのを想像するようなケースです。すごい偶然が起きて表3と全く同じ結果が再び起きたとしましょう。それでもあなたの2年後の残高は150万ではなく、126万です。2年間の算術平均収益率が事前に窓口で説明されたのと同じ25%という結果であったとしても、実際の残高は126万であり、幾何平均収益率は12%なのです。こう考えると、いかに算術平均収益率が自分と関係無いかがお分かり頂けるかと思います。

以上で見てきましたように算術平均収益率と幾何平均収益率はかなり違います。そして今後は「自分の収益率を計算するときは幾何平均収益率を使う」ということを意識することがポイントになります。

実際に世の中に出回っている数字は殆どが算術平均収益率であり自分とは関係ありません。これは仕方のないことです。誰もあなたの資産の状況など分からないのですから。あなたの幾何平均収益率を計算できるのは(ファイナンシャル・プランナーなどにお願いしない限り)あなただけなのです。

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