The Rise and Fall of the Bitcoin

米ビジネス2013年の10大ニュースにも選ばれたり、フィディリティがオープンエンドのビットコイン投信を年金運用商品の選択肢に追加したりと、キプロス問題以降のビットコインは、バブルだったのではないか?

流動性の欠如は通貨にとっては致命的な欠陥だ。致命的とは長く存在できないということだ。私も何度かビットコインを話題にしたが、今回限りとする。

・ビットコインの誕生と発展

ビットコインとは、2009年にナカモトサトシ(中本哲史)なる人物が創作したとされる仮想電子通貨だ。取引に銀行などの取次機関は介在しない。従って手数料等も発生しない。

ビットコインは国家など権威や権力によって裏打ちされた通貨ではないが、通貨の「複製不可能」で「受け入れてくれる人がいれば使える」という本質は満たしている。どの国の金融当局の規制をも受けていないため、商取引や国際送金が簡単、安価かつ匿名で行える。また、コンピューターやスマートホンで資金移動ができる。

昨年までの最大の取引所は東京に本社を置くマウントゴックス取引所で、以前は、ただひとつの本格的なビットコイン取引所だったが、世界各地に取引所ができ、2013年半ばの取扱高シェアは約70%だと言われていた。

ビットコインは複雑な数式パズルを解くことで、発掘することもできる。2013年12月時点で、10分間に世界で25ビットコインが発掘されていた。発掘すれば無料でビットコインが手に入る。これが通貨供給の役割を果たしている。とはいえ、パソコン1台では1ビットコインの採掘に1年以上は要するとされる。

ビットコインはPCや、クラウドコンピューター上のデジタル財布(ウォレット)に保管できる。ウォレットはオンライン銀行口座に似たもので、決済機能を持つが、預金保険機構などによる保護はない。ハッカーによる盗難、商品の購入先の逃亡、ウイルスによるデータ破壊、過失による削除、PCの故障や遺棄による消失なども報告されている。

すべての取引はサーバー上に記録されているが、ウォレットID以外は匿名なので、闇のビジネスにも利用されている。

1BTC(ビットコイン)以上の残高があるウォレットIDの数は2013年後半のある時点で246,377個。1年前の159,916個から急増した。多くの人々はビットコインを複数のウォレットIDに分けて持っているので、所有者の数はウォレットIDの数よりはるかに少ない。

世界最大のビットコイン保有者は、ビットコインの発明者ナカモト氏で、この通貨がスタートした当時、100万BTCを持っていたと推測されているが、多数のウォレットIDに分けて保有しており、それぞれの残高は50BTC程度に過ぎない。ビットコイン投資家のほとんどは、保有高を多くのウォレットに分散させている。そうすることで、万が一どれかのウォレットのカギを無くしたり、ハッキングされたりしても、すべてを失うことがないようにしているのだ。2013年後半のある時点でのビットコインの流通量は約1,200万BTC。

・ビットコイン人気の拡大

2013年3月の前例のないキプロスの銀行支援策で、避難先を求めた投資マネーによりビットコイン価格が88ドル08セントにまで急騰した。2010年7月時点では僅か4セントだった。キプロスの銀行支援策とは、EC、ECB、IMFといったトロイカ、ユーロ圏財務相会合による支援の条件に預金者に最大60%もの負担を求めたものだ。つまり、100万ユーロの預金のうち60万ユーロが没収されるというものだ。キプロス支援策は、これまで、延々と積み重ねてきた国家や通貨への信認を一夜にして崩壊させてしまう暴挙だった。

また、近年、主に米政府によるカリブや欧州のタックスヘイブンを取り締まる動きが目立っており、スイスの匿名口座も大方公開されることになった。世界の富裕層の節税、脱税のための資金の置場がなくなってきている。

金融システムへの信任低下と、金融システムへの規制強化によりカリブ海やスイスの銀行から締め出された富裕層の1部がビットコインに関心を示した。また、通貨市場や銀行システムが貧弱なアフリカ諸国では、既に電子通貨が商取引に使われており、ビットコイン利用の下地があった。そこに、主要国のカネ余りを背景に、値上がりしそうなものなら何でも買うというファンド筋が買い上げた。

ビットコインは暴走気味の国家権力に対して、アンチ国家層を惹きつける魅力を持っていた。ビットコインは既に世界のオンラインショップでの様々な買い物や、オンライン・ソーシャルゲーム上で使えるようになっている。また、2013年中のキプロスに次ぎ、2014年に入ってから香港にもビットコインATMが設置された。

キプロスのニコシア大学は、世界の大学に先駆けてビットコインでの授業料の支払いを認めた。キプロスにとっては、ユーロを受け入れるなら、ビットコインを受け入れない理由はないという挑戦かと思う。

バンク・オブ・アメリカは大手金融機関として初めて、ビットコインをカバーするアナリストを置いた。

米英の資産運用会社は顧客の退職金や年金の運用に当たって、顧客の希望の運用商品、おおまかな運用方法を反映する。フィディリティはオープンエンドのビットコイン投信を年金運用商品の選択肢に追加した。

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