市場の懸念は米中の需要不足~SECによるBig 4中国会計監査業務禁止の帰趨には要注意~

中国国内の統計そのものにも疑念が持たれている。2013年のGDPが7.7%成長したと報告されているものの、果たしてそれにどれほどの内実があるものなのか、統計データに関する疑念もある。例えば、各省のGDPを合計すると、報告されている7.7%よりもはるかに大きくなってしまうからだ。中国のデータ統計の根拠は薄弱であると考えられ、今のところ中国の経済統計を信頼して投資をしても、過去に遡って否定される可能性もありえる。

不良債権は氷山の一角
先月中国工商銀行が販売した500億円規模の忠誠信託会社発行の理財商品「誠至金開1号」が債務不履行の危機に陥ったが、政府の介入によって回避され、金融市場はいったん安定化した。しかし、投資先の企業は破綻しており債務不履行の原因は解消していない。政府の介入によってお金を出した人に資金が返ったとしても、問題の本質・根源は消えていないのだ。これは総額120兆円に上ると言われる理財商品にとって、氷山の一角である可能性がある。

不動産投資のみに頼った成長の危険
中国でこれまでの成長をひっぱってきたのは、① 設備投資、② 公共投資、③ 不動産投資という3つの大型の投資分野である。このうち① の設備投資に関しては、様々な企業は膨大な余剰能力を抱え、これ以上投資を増やすことは極めて困難な状況である。また、鉄道投資などの② 公共投資については、2010年をピークに減少傾向にある。③ の不動産投資のみが、いまだに20%ペースの高い伸びを続けているが、大きな不良債権化のリスクを抱えている。またこれまでの主たる成長資金であった膨大な外貨流入が止まり、金融市場も不安定化している。

★図表6-7

このように中国経済は様々な問題を繕い隠せなくなり、潜在的危機が進行しているという可能性が高い。ただちに危機が表面化するわけではないとしても、注意が必要である。ただし、これから先起こりうる中国の危機は、リーマン・ショックのようなパニック的な金融危機が、世界全体へと伝播するという可能性はほとんどない。なぜなら、中国の金融市場は極めて閉鎖されており、中国国内バブルの破裂が海外の連鎖的な不良債権の増大につながり、危機が伝播するということは考えにくいからである。ただし、中国経済が大きく悪化した場合、中国の需要に依存している資源国や中国関連企業は大きな影響を受けるだろう。

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