一貫性の哀しみ

・リスク管理

では、私がリスク管理を忘れ、冷静な判断力を失うような大博打を打っているかといえば、その逆だ。-14.11%の銘柄は一時、20%以上の評価損を抱えていたが、私は全く動揺しなかった。

動揺しない理由はいくつかある。

1、分散投資している。
2、実現益のクッションがあり、数銘柄破綻しても耐えられる。
3、破綻の可能性が極めて低い、超優良財務の銘柄を集めている。
4、業績も良く、割安感もある。
5、相場観が超強気。

加えて、どんなに良い銘柄でも、これといった理由もなく大きく売られることがあることを知っているので、大きな評価損もいわば織り込み済みなのだ。

損切りは、損の拡大を防ぐために行う。「損切りの徹底」は、プロのディーラーとして、為替や債券で大量のポジションを扱う時には、全く正しい。また、損切りの後で、すぐにでも再挑戦できる環境にいる場合には、正しい。しかし、相場に常に向き合っている環境にいない場合には、損が拡大してしまったところで損切りすることになる上に、再挑戦もおぼつかないのだ。

「損切りの徹底」で描かれている相場は、スリル満点の刺激的な相場だ。一方、今、私が行っている株式運用は、少額を更に分散投資するという極めてリラックスしたものだ。元プロのディーラーとしては多少退屈だが、日常生活の一部として、ストレスになるどころか、エネルギー源にすらなっている。

勝負に型は必要だが、型が制約になっては本末転倒だ。同書にはそのようなことも書いているので、「変節」したとは思わない。リスク管理が必要不可欠なのは、繰り返すまでもない。

・一貫性の哀しみ

米株が、そして日本株が上がると言い続けて、何年になるだろう。同じ事を繰り返し言い続けるのは、能無し、芸無しのようで、むなしくなることもある。とはいえ、こんな事実もあるのだ。

2013年の日本株市場で、海外投資家の買越額が年間で15兆1196億円と、2012年の2兆8264億円を上回り、これまで最高だった2005年の10兆3219億円を大幅に更新した。欧州投資家が最も買い越した。

一方で日本の個人投資家は8兆7508億円の売り越しだった。個人の売り越しは2012年の1兆9112億円に続き2年連続で、売越額は2006年の4兆3812億円を大幅に上回り、過去最大となった。

2013年通年の生損保は1兆0744億円の売り越し。信託は3兆9661億円の売り越し、銀行は2825億円の売り越し、証券自己は5858億円の売り越し、その他金融は4683億円の売り越しだった。日本人での買い越しは投信が4267億円、事業法人が6296億円だけだった。

こうして並べると、売り買いが拮抗しているように見えるが、市場では売りと買いとが常に1対で出合となり、出来高となるので、当然といえば当然だ。それでも株価が1.5倍になったのは、買い手の海外投資家が目先の値上がり期待ではなく、日本企業を長期保有にきたからだ。

一方で、日本人は株式を売って、現金を得た。日本政府がインフレ政策を採っていることを鑑みると、私などは言葉を失ってしまう。長年にわたって、株式投資を勧めている身とすれば、力のなさを痛感するばかりだ。同じ事を言い続けるしかないかと思う。

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