2014年1月5日時点での主要市場見通し

(図表13)
zuhyo13

・実際に米国のQE2、QE3で何が起きたかを見てみると(図表13)、連銀は大いに債券を買い入れて資金を銀行に注入したが、銀行からのローンが伸びず、結果として銀行の手元に現金が積み上がったことがわかる。量的緩和による資金は、銀行の「寝金」となっているのである。
・インフレについて、コストプッシュ・インフレーションと、デマンドプル・インフレーションがある、と言われる。量的緩和、現金のばら撒き(流動化、リクィデーション)にも、セントラルバンクプッシュ・リクィデーションと、デマンドプル・リクィデーションがあると言えるのではないか(※7)。そして上記のように、中央銀行が資金を撒くほど経済全体でカネ余りになっていない、というのは、セントラルバンクプッシュ・リクィデーション(中央銀行による資金の押し込み)がそれほどはうまくいっていない、という現象を表しているのだろう。

・では、もうカネ余りにはならないのだろうか? そうではなく、銀行に「寝金」が溜まっているのであるから、それが投資、融資の形で使われれば、経済全体に資金が出回るであろう。それは中央銀行の仕事ではない。景気が回復し、家計や企業の資金需要が増えることにより、融資が伸びるのである。つまり、中央銀行が資金を押し込めばカネ余りになって景気が良くなるわけではなく、逆に景気が良くなれば(そしてその時に十分な資金が用意されていれば)結果としてカネ余りになると言える。これが、デマンドプル・リクィデーションと呼べる状況だろう。
・デマンドプル・リクィデーションの場合は、資金需要が旺盛な、成長する企業・産業だけに、資金が流れ込んでいく。成長力に乏しい産業・企業が、カネ余りの恩恵を受けることは余り無いだろう。この点で、今後「寝金」が活用されていけば、全面底上げのバブルが来るのではなく、産業間・企業間の格差が広がる結果となるだろう。

・「寝金」の活用という点では、日本企業が、手元に溜めこんでいる現金を、どう前向きに活用していくのかを、外国人投資家の多くが注目している。このため、上記の銀行の「寝金」だけではなく、一般企業の「寝金」も、今後の動向が市場のテーマになりうるだろう。

以上、シナリオの背景。

このあと、前月号見通しおよび2013年1月号見通し(2013年年間見通し)のレビュー。

※7 この2つは、筆者の造語である。

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