ビットコインと、中国、キプロス

使い勝手が良いというのは、「貿易」などの商業取引で、最も広範に使われている通貨だ。誰もが使用している通貨は、受け取ったものを他への支払いにも充てられるので、支払う方にも、受け取る方にも、便利なものなのだ。

また、商品券にも情報があり、特定の場所では通貨としての機能を持つが、発行企業が潰れてしまうようなことがあると、減価、ないしは無価値になる。つまり、通貨にとって、使い勝手の良いものは、「信頼感」のある通貨だ。それは発行国の政治体制や国力(政治力、経済力、軍事力など)に大きく依存している。

また、他の通貨に交換することなしに、その通貨を広く投資運用できれば、その通貨の使用に当っての選択肢が大きく広がる。つまり、その通貨建ての大きな「債券市場、株式市場、商品などの先物市場」がある通貨は、使い勝手が良いといえるのだ。

そして、一般の人々には関係がないが、「闇のビジネス」に携わる人たちは、使い勝手の良い通貨により大きな価値を見出し、その通貨を要求し、また使用する。そのことによって、使い勝手の良い通貨は、さらに使い勝手が良くなるということになる。

これらのことを、一言で表す言葉が、「流動性」だ。

ここで、どの通貨が最も使い勝手が良いかと見てみると、国力、貿易、資本市場、闇市場といった、どの項目を見ても、米ドルが最も使い勝手の良い通貨だと分かる。すなわち、最も流動性の高い通貨なのだ。米ドルが基軸通貨だという人は、実はこのことを指している。

米ドルが最も流動性がある通貨であることは、簡単には覆らない。何故なら、高い流動性(最も便利な通貨)は、常に新たな流動性(使用者)を呼び込むからだ。

・ビットコインに関心を持つ中国と、キプロス

ビットコインを大量に買っているのは中国と、米国の投資家だと言われている。米国の投資家はカネ余りを背景に、値上がりしそうなものなら何でも買うというファンド筋と、カリブ海やスイスの銀行から締め出された富裕層とに大別されるかと思う。近年、主に米政府によるカリブや欧州のタックスヘイブンを取り締まる動きが目立っていた。スイスの匿名口座も大方公開されることになった。富裕層の節税、脱税のための資金の置場がなくなってきている。

中国の富裕層もカリブやスイスの口座から締め出されているが、中国政府が国際金融市場での影響力を高めるために、ビットコインを利用しているという。通貨市場や銀行システムが貧弱なアフリカ諸国では、既に電子通貨が商取引に使われている。中国は資源輸入の決済に米ドルではなく中国元を使いたいが、中国元よりはビットコインの方が受け入れられる下地がある。そして、ゆくゆくは商品先物の取引にビットコインが使われると、中国が市場をコントロールできるようになるとの目論見だ。また、アジア最大級の検索サービス、中国の百度(バイドゥ)はいくつかのサービスにおける支払いに、ビットコインの使用を認めている。
参照:Why China wants to dominate Bitcoin
http://money.cnn.com/2013/11/18/investing/bitcoin-china/index.html?iid=Lead

世界中でビットコインは既に様々な買い物に使えるようだが、キプロスのニコシア大学は、世界の大学に先駆けてビットコインでの授業料の支払いを認めた。キプロスにとっては、ユーロを受け入れるなら、ビットコインを受け入れない理由はないという挑戦かと思う。キプロス人にとっての信頼感のある通貨は、もはやユーロではないのかもしれない。

ビットコインは米独政府が通貨として認めたことで大きな「信頼感」を得た。中国政府もまた、ビットコインに「信頼感」を付与している。また、アフリカを中心に「貿易通貨」としてビットコインを受け入れる下地もある。加えて将来、ビットコインによる商品市場や「金融市場」が創設される可能性は否定できない。

先の「使い勝手の良い通貨」の図をもう一度ご覧頂きたい。流動性を得るための4つの項目で残っているのは「闇市場」だけだ。

かってソ連邦が存在していた時、公式通貨ルーブルとは別に闇で米ドルが流通していた。冷戦時のモスクワでさえ、米ドルの方が使い勝手が良く、価値が高かった。現在も、使い勝手の悪い通貨を有する国は少なくないが、それらの国の人々にとって電子通貨は、自国通貨や米ドル以上に使い勝手が良い可能性がでてきたのだ。また、マフィアなどの資金も銀行口座から締め出されてきているが、電子通貨はそもそも銀行を介在しないし、受け渡しの危険も伴わない。

ビットコインとは、ネット上の仮想通貨として存在し、いかなる国や銀行当局の規制も受けていない。ハッカーによる障害や盗難も多いと聞く。しかし、そのことを不安視する人々より、主要国家政府の、時に身勝手な規制からの自由を好感する人々が増えつつあるのかと思う。米ドル以上の流動性を得たり、通貨覇権に利用できるとまでは思わないが、今後も存在感を増していくものと思われる。
関連:Five virtual currencies other than bitcoin (ビットコイン以外の電子5通貨)
http://www.marketwatch.com/story/five-virtual-currencies-other-than-bitcoin-2013-11-18?dist=afterbell

★「相場のイロハから実践まで、徹底理解セミナー」
12月7日(土)10:00~18:20 定員10名様限定
詳細:http://s-chart.com/seminar20131207.html
 

セミナーでは、FXのイロハから実践取引まで、徹底解説したい。

1 2 3 4

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> その他> ビットコインと、中国、キプロス