日本株、前例なき3つのプラスアルファ上昇要因~始まった、長期上昇相場「第二の波」~

ジャネット・イエレン次期FRB議長は、議会証言において「足元の経済活動と雇用は米国の潜在的な力にはるかに及ばない」「性急な金融緩和の停止は高くつく」「経済の活性化を強く約束する」「国民がFRBの意図を理解したとき、金融政策が最大限の効果を発揮する」などと述べ、バーナンキ路線を引き継いで需要創造に全力を傾注する決意を示した。ドラギECB議長も断固とした利下げにより、需要喚起、デフレ回避姿勢を鮮明にした。米国、欧州経済は辛抱強い金融緩和 ⇒ 株高の長期継続(=リスクプレミアムの低下)⇒ 新たな経済繁栄(本格的経済成長と完全雇用の回復)、という長い道のりに乗り出したといえる。

このように米国株式、ドイツ株式の史上最高値更新が新たな繁栄を織り込み始めているとすれば、上がり始めたとはいえ、史上最高値の半分以下低迷している日本の株価は極めて不自然である。日本固有の低迷要因さえ解消できれば、史上最高値を超えて当然、と考えられる。

2. 日本株だけにある前例なき3つのプラスアルファ上昇要因

アベノミクスによるリーマン後の日本一人負けの是正
日本株式には他のどこの国にもない3つの大きなプラスアルファ上昇要因がある。第一はアベノミクスによる「超円高」「長期デフレ」からの脱却である。世界の株価は2008年のリーマン・ショックで1929年の大恐慌時に匹敵する6割の大暴落となったが、V字回復を果たし、2年後には日本以外の株価は元に戻った。リーマン・ショック後の大底比で米・ドイツ株式は2.4倍の上昇となっているのに、日本株は昨年11月までの3年間大底を這ったままであった。アベノミクス相場が始まった今日においてさえ大底比1.6倍と大きく引き離されている。リーマン・ショックもユーロ危機にも対岸の火であったはずの日本が、世界経済の中で一人負けするという納得がいかないことが起きた。なぜ日本は一人負けしたのだろうか。それは欧米の中央銀行が新機軸の量的金融緩和を推し進めた中で、日本銀行だけが白川前総裁の下で消極的な金融政策を取ったため、極端な円の独歩高が進んだからである。急激な円高が一気に日本企業の競争力を低下させた。韓国のウォンは円に対して半分に減価したが、それはサムスン電子のコストがソニーやパナソニックなど日本勢のコストの半分になったということを意味する。それにより日本の輸出産業、とくにエレクトロニクス産業は壊滅的な打撃を受けた。

★図表4-6

また、この超円高が日本をデフレに陥れた。リーマン・ショックから5年が経過してもデフレになっているのは、先進国では日本だけである。円が韓国のウォンに対して2倍になったら、日本企業は給料を半分にしなければ競争できない。しかし、直ちに給料は下げられないので、企業はボーナスを減らしたり、残業をカットしたり、正規雇用を非正規雇用に代えたりせざるを得ない。それが世界で唯一日本だけをデフレに陥れた。デフレは殊に、海外生産シフトや機械化によるコスト削減の余地が乏しい内需型サービス産業を著しく損なつた。日銀の消極的な金融政策が超円高とその結果としての長期デフレをもたらし、日本の産業を弱体化させて、日本経済の一人負けを招来した。要は、日銀の〝オウンゴール〟と言える。

それがアベノミクスによって是正されつつある。すでに為替はほぼ妥当な水準に近づきつつある。OECDによる購買力平価からすると1ドル=104円程度が妥当だが、日本のインフレ定着と、米国経済の3%以上の持続成長によるQE縮小などの政策転換が起きれば、さらに円安が進行して2年後には1ドル=120円程度になるかもしれない。アベノミクス第三の矢の「成長戦略」が実行されるのはこれからだが、実際は超円高の是正と長期デフレからの脱却こそが“最大の成長戦略”であり構造改革なのである。

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