リスクテイクの秋(とき)到来、好調な日米欧が世界経済を牽引

★図7-8

更に企業は空前の貯蓄余剰状態、つまり利益が好調なほどには投資を積極化せず、資金を手元で余らせている状態にある。その原因は、インターネット・IT革命とグローバリゼーションが歴史的生産性上昇をもたらしているからである。たとえばアップルは空前の利益を得ているのに、米国内では全く雇用を増やさず、経済成長に貢献していない。この人と資本の余剰を潜在需要のあるサービス部門に移転させて活用すること、そうした大作戦が緩やかだが着実に進展している。ここに超金融緩和=QEの必要性がある。QEが終わるのは雇用が十分に増えたときであり、それは2014から2015年になってからであろう。

★図9

★図10

日本経済好循環入り
日本においてもアベノミクスと黒田氏による新次元の金融緩和の登場により、困難の歴史が塗り替えられつつある。2013年4-6 月期のGDP 統計において、名目GDP と名目賃金の上昇基調、物価下落の終了が確認された。名目成長率は0.9%(年率3.7%)と実質成長率と同等となり、名目GDP 成長率が長期金利を大幅に上回ったことで、実体経済と資産価格の間の好循環が実現しやすくなっている。消費税が予定通り引き上げられれば、駆け込み需要とその後の反動は減が避けられないが、景気の落ち込みは回避されるだろう。むしろ5兆円と伝えられる景気対策に法人税減税などが含まれれば、市場にポジティブサプライズ与える公算もあろう。

★図11-12

★図13-14

また円安と資産価格上昇により企業利益も急伸している。2013年4-6月期の上場企業の連結経常利益が前年同期比4割増加、特に自動車などの輸出企業では販売回復と円安の効果がでたほか、高額品の売れ行きが好調な百貨店、マンション販売好転、オフイス賃料底入れの不動産、企業物流活発化の運輸業等内需関連も好調で、非製造業の利益は金融危機前を上回り過去最高水準になった。製造業の業績が上向いて人やモノの動きが活発になり、国内景気にプラスの作用が広がるという好循環が実現されつつある。90円台前半と推定されている円レートが100円になれば製造業では更なる上方修正が見込まれ、2014年3月期通期では過去最高利益になる可能性が出てきた。ちなみに大手輸出企業20社の為替変動影響額は対ドル/ユーロ1円変動で、2%弱の影響が試算されている。10円のレート前提の変更は20%の増額修正要因になると考えられる。

世界中で唯一、日本が長期デフレに陥ったのは、異常な円高と資産価格下落が長期下落(土地+株式時価総額は3140兆円から1500兆円へ)と言う、日本の歴史的特異性にあつたが、それはすでに転換した。あとは15年続いた賃金下落が終わるかだが、賃金は生活給であることを認識している日本の企業経営者は物価上昇以上の賃金上昇を行うことになると予想される。つまり失われた20年が終焉する確実性が著しく高まったのである。

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