電子機器の歴史的金字塔スマホ~マイクロソフトによるノキア買収の背景~

MS(マイクロソフト)によるノキア買収の意義

MSによるノキアの携帯部門買収は、電子機器市場におけるスマホの決定的重要性を如実に示した。かつて携帯市場における圧倒的な覇者ノキア、PC市場の独占者マイクロソフトも、携帯とPCがスマホに飲み込まれれば、両社の市場は蒸発してしまう。かつての写真フィルムがデジカメの登場によって消滅したように。よっていかにスマホ市場でプレゼンスを維持するかがエレクトロニクス企業にとっては決定的に重要になる。MS・ノキアにとって、これ以外の選択肢はなかったのである。

この技術進化は競争を激化させ、商品やサービスをコモディテー化させ価格を大きく引き下げる。それは勝者は永続せず、新たな技術環境の下で新ビジネスモデル、新サービスを提供する新規参入者に機会を与えていることを意味する。アップル、サムスンが今日のMSやノキアの立場に追い込まれる可能性も十分あるのである。

日本企業は二面からのアプローチを

ところで日本の企業や日本においては、スマホの重要性への認識が不足しているように見える。スマホで日本は完全な敗者、アップル、サムスンの二強に華為技術(Huawei)など中国勢が低コストを武器にシェアを拡大している。他方NEC、パナソニックなど日本勢の撤退が相次ぐ。これは、日本という産業国家としては、非常に大きな問題ではないか。

では日本のチャンスは失われたのかと言うと、そうではない。第一に、村田製作所のチップコンデンサー・SAWフィルター、ソニーのCCD撮像素子、東芝のSRAM、日東電工、クラレなどの化学系ハイテク素材などで日本の高シェアは維持されている。それらは技術のブラックボックスを持っているために容易に模倣できず、コモディティー化するハイテク市場における収益競争において優位に立てる。第二に、スマホ・タブレットの進化に日本のハード技術、システム技術は大いに役立つ可能性がある。今後スマホタブレットは低価格の汎用品と高機能、高付加価値のハイエンドに分かれていこう。日本は高付加価値分野の差別化技術要素に特化すれば、大いに収益機会はあると考えられる。

スマホを軸に今後のエレクトロニクスメーカーの発展を考え、スマホに正面からいかに取り組むかという姿勢が日本企業に求められている。加えて、MS・ノキアにおける今回の買収をはじめ海外企業の意思決定などは、日本企業も学ぶべき経営姿勢ではないか。

図表2

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