乱高下相場で損失が大きかったのは短期投資家?長期投資家? 「一日信用取引」利用者データで分かった“常識の嘘”

中村 ハイリターンを目指せばハイリスクだし、ミドルリターンを狙えばミドルリスク、というのは株式投資の本質です。そう考えれば「一日信用取引」は、1度の取引で大きな利益が望めない代わりに、損失も大きくなりにくいという特性があるのでしょうか?

窪田 はい、基本的に取引を重ねて小さな利益を積み上げていく、というのがデイトレードの基本的な投資スタンスですし、「一日信用取引」は手数料が無料ですから、一度の取引で1、2ティック抜ければそれで満足、という方も少なくないんです。そういった意味ではリターンとリスクが高い商品特性ではない。むしろローリスク・ローリターンの投資手法だと言ってもいいのかもしれません。

中村 もちろん、それを積み重ねていけば大きな利益になる、ということですね。基本的に株式投資の世界は、損失が大きいと市場から退場せざるを得なくなってしまうものだと思いますが、こうしたことを未然に防ぐこともできますね。

窪田 その通りで、非常に“退場しにくい”仕組みを持っているのです。その証拠に5月23日以降、当社の売買代金に占める「一日信用取引」の比率が上昇しています(図表②参照)。大きな損失を被って退場した投資家の方が少なくない中で、「一日信用取引」の利用者はうまく乗り切っているのです。

図2

リタイアメント世代にこそお勧めの「一日信用取引」

中村 こうした結果は、乱高下相場が始まる前からある程度予測していたのでしょうか。

窪田 証券業界で、相場が低迷するとデイトレードに力を入れている証券会社のシェアが高まるというデータが出ていたので、そのような推測はあったのですが、今回のデータでその理由がようやく明確になったのです。

中村 現在、アベノミクス効果で株式市場に対する注目も集まっています。「一日信用取引」はどのような投資家に向いているのでしょうか。

窪田 デイトレードですから、基本的にはやはり日中、時間に余裕がある方に向いています。例えば仕事をリタイアされて時間に余裕がある方などにはよいかもしれませんね。ただ、デイトレードは取引の”コツ”をつかむまでは、なかなか難しい事も事実です。そこで、9月から「一日信用取引」に新たに「返済予約注文」機能を追加します。これは新規注文の発注時に返済注文も発注できるというもので、例えば6万円で新規買注文するのと同時に、株価が5万9000円まで下落した場合は返済売注文を発注する、といった予約ができる。予め損失を限定できる機能ですから、現在でも守りが堅い「一日信用取引」の商品性がより強固になり、これからデイトレードを始める方にもチャレンジしやすくなります。

中村 それなら必ずしもザラ場中に張り付いている必要が無いわけですね。そう考えると、「一日信用取引」にはこれから60歳以上の投資家の方々が参入してくるかもしれません。上げ相場でも利益を得られるし、下げ相場にも強い。デイトレードというとどうしても若い方を連想しますが、時間にも資金にも余裕があって、投資の経験もある方がこの世代にはたくさんいますからね。

窪田 「一日信用取引」利用者の年齢層は20代から60代まで満遍なくいらっしゃいます。これだけ低コストで株式取引ができる仕組みは他社には無いですし、翌日に持ち越しができない「一日信用取引」は、世間一般のデイトレードに対する常識とは異なりリスクも低い。それに加えて新機能でさらに取引がしやすくなりますから、デイトレードの入門編として小さいロットで利用するのもいいかもしれませんね。
 あと、「一日信用取引」の利用者が通常の信用取引を併用することも当然可能なので、上昇相場では通常の信用取引を、それ以外では「一日信用取引」を利用する、といった使い分けをすることもお勧めしたいですね。

中村 確かに、それは賢い使い方ですね。これまでの長年の経験から言っても、上げ相場というのはそうはありません。下げ相場だったり、もみ合いで動きに乏しい相場だったりする期間の方が長い。普段は「一日信用取引」でトレードして利益を積み上げ、これはという銘柄があれば通常の信用取引で長期保有する、というのは非常に理にかなった投資手法ですね。
 

《インタビュー後記》
 窪田さんは、マーケットアナリストの冷静な視点から、特に誇張することもなく自然体でこの「一日信用取引」についてのお話をされていたが、それだけにこのシステムが投資家にとって有意義なものであるということがしっかりと伝わってきた。“相場は生き物”といわれる。投資家の都合のいいようには動いてはくれず、時には牙をむくこともある。だからこそ、自分の思惑を外した際に傷を最小限にとどめる知恵が必要となってくる。その点で「一日信用取引」は、短期投資が元来持つ強みを存分に引き出してくれる画期的商品といえるだろう。

(「日刊株式経済新聞」副編集長・中村潤一)

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