円安のメリット、デメリット

・円安メリット

円高で割高となっていたのは製造業のコストだけではない。下げ続ける実収入でも、ドル建てでは増え続けてきたように、日本のものすべてが割高となってきた。下のチャートのような製品があれば、ずいぶん高くなったと感じないだろうか?
参照:ドル円リバース

日本の農産物も、観光業などのサービス価格も、国内で横這っていたとすれば、国際的にはこのように大幅値上げを続けてきたのだ。4月の訪日外国人客は前年同月比18%増の92万3000人と、2年9カ月ぶりに過去最高を更新した。このまま円安トレンドが続けば、過去最高を更新し続ける可能性が高い。

また、2012年末の日本の対外純資産は11年末比11.6%増の296兆3150億円と、2009年に記録した過去最高を更新した。対外資産残高は13.8%増の661兆9020億円で、増加は4年連続。対外負債残高は15.7%増の365兆5880億円と、3年連続で増えた。換算為替レートは1ドル=86円32銭だった。先週末のドル円レートは100円前半なので、対外純資産はここからさらに16%ほど増えていることと思われる。

そして、円安が株高を伴っていることで、公的年金の運用益や、企業の財務面での収益増にもつながっている。

このように円安のメリットは非常に大きい。もちろんデメリットもあるのだが、ドル円レートの推移や、個人所得が示唆しているのは、あまりにも円高が行き過ぎていたので、このレベルで円安デメリットを主張するのはバランス的に偏りがみられるということだ。

・高収益はすべてを覆い隠す

経済のファンダメンタルズが為替レートや株価に大きな影響を与えることには、異論がある人は少ないかと思う。同時に、為替レートや株価も経済のファンダメンタルズに大きな影響を与える。このことにも異論のある人は少ないだろう。にもかかわらず、日本経済の衰退の主因は円高であり、円安になれば、その要因の多くが払拭されると述べる人は少ない。

識者たちが指摘しているように、日本企業は数多くの問題点を抱えているが、これだけの環境下でも、多くの日本企業は健全な経営をしている。また、問題を抱えているのは日本企業だけに限らない。過去20年ほど、日本企業だけが抱える特殊な問題は円高だったのだ。

円高に対抗できずに、ほとんどの努力が水泡に帰さないまでも、競争力の低下となってきた。円安・株高で収益が上がり始めると、今度は構造改革など、必要な努力をしなくても何とかなるようになってくる。儲けは怖い。高収益はすべてを覆い隠してしまう。それこそが、円安の本当のデメリットだ。そう言える時代が、来るかもしれない。来て欲しいものだ。

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