週間相場展望(2013.5.27~)~日本は大荒れだが米国の景況感を見るべし~

 今週(5月27日~5月31日)の国内マーケットは、米国の景況感に加え、需給動向などに注目した展開になるのではないだろうか。先週の日経平均株価の急落で一本調子の株高に対する警戒感が広がったことは事実であり、当面の相場展開について、為替相場は当然のことながら、業績や株価指標なども念頭に置きながらやや落着きを取り戻すことになると思われる。
 
 まず、国内の今週の注目イベントとしては週待ちの31日(金)に4月の消費者物価や雇用統計、鉱工業生産、住宅着工統計、自動車生産/輸出動向など、やや注目度の高い指標が発表される。中でも、日銀が景気判断を上方修正したこともあり、鉱工業生産に注目するとともに、消費税増税を控えて駆け込み需要などが期待される住宅着工統計、並びに自動車生産などに回復の兆しが表れているのかどうかがポイントであろう。実体経済において良好な動きが見えてくるようだと先行き期待の高まりで、株式市場にとっても下支え要因になるのではないだろうか。
 
 一方、国内では3月期決算の発表が終了したため、手掛かり材料に乏しいのも事実であろう。相場急落の後だけに、過度の楽観的見方は後退しそうであるが、エネルギー関連や成長戦略に則った関連銘柄などを見直すような動きが強まることも考えられることから、テーマ性の強い銘柄を循環物色する流れになると思われる。
 
 さらに、今週は債券市場において28日(火)に20年債国債、30日(木)には2年国債の入札が予定されている。先週実施された40年債の入札は長期金利が上昇基調を強めていたこともあり弱い結果となり、その後のマーケットの不安要因の一つとなった。今週は、20年及び2年債という超長期と短期の国債入札だけに、マーケットの需要動向が明確になると思われる。入札結果次第では円債市場に波乱が起こる可能性も捨て切れないため、株式市場関係者の注目も高まりそうだ。
 
 そして、国内マーケットに対して影響の大きい海外の動向としては、今週は米国の経済指標などを注視することになるのではないだろうか。
 
 今週、米国市場は週初が「メモリアルデー」で休場になるが、その後は3月のS&P(スタンダード・アンド・プアーズ)ケース・シラー住宅価格指数、5月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、1~3月期GDP(国内総生産)改定値、4月NAR(全米リアルター協会)中古住宅販売仮契約指数、そして週末には4月個人消費支出・個人所得、5月シカゴ購買部協会景気指数などが発表される。住宅関連の他、個人消費、そして消費者及び企業の景況感指数など、セクターの異なる指標が混在しているため、景気の動向を把握しやすくなると思われる。これらの結果を受けてNY株式市場及び外国為替市場がどのような反応を示すのかが気になるところであろう。特に、米国では前週のFRB(連邦準備制度理事会)議長が議会証言において、景気に改善の兆しが見えてくると、資産買入などの量的金融緩和策を縮小すると示唆したこともあり、金融政策の方向転換の可能性を含め米国マーケットの動向からは目が離せそうにないであろう。
 
 この他、米国でも金利の上昇トレンドが強まる中、2年・5年・7年国債の入札が予定されている上、スペインやイタリアでも国債入札が実施される。国内同様、世界的な金利の動向にも注目が集まることになりそうだ。
 
 ユーロ圏では、4月の失業率に注目したい。ユーロ圏では、ユーロ発足後失業率は過去最高を更新するなど、雇用情勢は悪化している。域内の財政問題は落着きを見せているものの、景気や雇用情勢の回復が遅れているようだと、先週のHSBC中国5月の製造業PMIでネガティブな反応が見られたのと同様、やや波乱を演出する場面も見られるのではないだろうか。
 
 為替相場に関しては、今週は国内では特段のイベントが見当たらないため、引き続き米国の景気動向などが手掛かり材料になると思われる。先週は、株式市場の急落で投資家のリスク回避スタンスが高まり、一時的に円が急伸する場面が見られたものの、今週は米国の景況感の行方を睨みながら円相場の方向性が明らかになるのではないだろうか。先週のような急変は避けられると思われるが、円が先週同様、弱含みのトレンドに回帰するのかどうか、特にユーロ圏経済の低迷なども気になることから、主要3通貨は強弱感が対立する展開になるかもしれない。
 
 需給動向に関しても気掛かりである。5月17日現在の信用取引状況によると、買い残は6週連続増加した一方、売り残は2週ぶりに減少した。この週の日経平均株価は前週末比で530円・3.6%高と2週連続で上昇したこともあり、買い残の増加は当然と思われる。しかしながら、先週の日経平均株価の急落で肝を冷やした投資家は多いと思われるため、これまでのような買い一辺倒の動きが弱まるのではないだろうか。毎週火曜日に発表される信用残高の動向には注目が集まりそうであり、買い残が減少に転じているようだと先行きの警戒感が高まりかねず、弱気ムードが広がる懸念があることには注意したい。
 
 そして、5月17日現在の投資部門別売買動向(3市場)を見ると、海外投資家は6,297億円と2週連続で大幅な買い越しとなった一方、個人は2,793億円と、2週連続の売り越しとなった。資金の回転の効いている個人投資家は売り買いを繰り返しながらの商いが続いているため、売り越しはそれほど気にすることはないように思われる。また、買いは海外投資家が積極的なスタンスを継続したため買い越し額も増加している。ただ、信用取引同様、先週の急落を背景に投資主体別の動向がどのように変化しているのか、木曜日に発表される結果には注目すべきであろう。
 
 先週は、過熱感から波乱の展開となったが、今週は落着きを取り戻すのかどうか、地合いの方向性に変化あるのかどうか、そして需給関係の行方など、これまで以上にマーケットを注視しなければならないであろう。ただ、先週は日経平均株価が25日移動平均線を割り込まなかったことが救いであり、相場の底割れは避けられたと考えられる。今週は、5日線を回復できるかどうかがポイントであろう。しかしながら、週足では13週線からの上方かい離は10%を越えていることもあり、高値警戒感が再度、意識されるようだと、価格及び日柄的な調整が望ましいとの見方が増えてくるかもしれない。

このページのコンテンツは、SBIホールディングス㈱様の協力により、転載いたしております。

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