中国の金融規制

バランスシート外での貸し出し

 では、なぜここまで投資信託の販売に規制をかけるのでしょうか。その理由は2つあります。1つ目は、正しく販売代理業務が行われていないということです。というのも、中国では営業マンが販売した投資信託に対して、一定の歩合手数料がもらえるため、積極的に販売することが多く、場合によってはリスクをきちんと伝えず、元本保証、ハイリターンなどを強く謳って販売することがあるようです。また、販売代理業務の場合、そもそも投資信託の運用を規制に則って正しく行っていない業者の商品を、地方の支店で勝手に販売したりすることもあるようです。実際に昨年詐欺のような事件も複数件起きており、社会的にも大きな問題になっています。
 2つ目は、銀行が自ら組成し、正規に販売している商品にも実は大きなリスクを抱えているということです。それはマネープール運用です。中国の銀行は規制により、預金の75%しか貸し出しできません。そのため、バランスシート外で比較的に高リターンが得られる貸し出しを行うために作られたのが投資信託のマネープール運用です。1か月など短期間で償還する投資信託を発売し、それで集めたお金を収益性が高い長期の資金需要先に貸し出しを行います。投資信託が償還を迎える前に、新たな投資信託を発売するという仕組みです。つまり、常に新しい投資信託が発売できている間は資金が回るが、一旦途切れてしまうと、資金がショートする可能性が出てくるという危険性のある仕組みです。また、どの投資信託がどの貸し出し先に対応しているかを明確にしておらず、貸出先が貸し倒れにあってしまっても、新しく発行する投資信託の資金でそれ以前の投資信託を償還するという、自転車操業にもなりかねない危険な仕組みになっています。この仕組みを有識者たちは以前から問題視していましたが、規模がどんどん大きくなっているのが現状です。

 今回の規制は、こうした潜在的なリスクを表面化できるということで、評価すべきではないかと考えられています。中国のGDPは確かに市場予測を下回る結果となってしまいましたが、それは今まできちんしたルールが存在しなかったことに対応したという特殊要因もかなり含まれており、見方によってはポジティブと捉えられることもできるのではないでしょうか。

(GDP48)

このページのコンテンツは、スパークス・アセット・マネジメント㈱の協力により、転載いたしております。

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