週間相場展望(2013.3.11~)~内外の景況感を見極める動き~

 今週(3月11日~3月15日)の国内マーケットは、内外ともに特段の重要イベントが見当たらない上、経済指標の発表も先週に比べると減る予定であるが、引き続き各国の景況感及び需給動向などに左右されやすくなるのではないだろうか。
 
 まず、国内の経済指標としては、週初の11日(月)に1月の機械受注統計と2月の工作機械受注が発表されるが、前者が重要と思われる。機械受注統計は、前月まで3ヶ月連続でプラスになったが、今回はそれまでの反動もあり小幅なマイナスが見込まれている。しかしながら、ここにきての円相場の下落になどを背景に、設備投資意欲は回復の可能性もあり、市場コンセンサスを上回るようだと関連銘柄などを中心に株高への心理的な支援材料になるであろう。
 
 さらに、翌12日(火)には1~3月期の法人企業景気予測調査が発表される。ここでは、10~12月期の現状判断に加え、1~3月期並びに4~6月期の見通しなども公表されるため、規模別の企業景況感がどのように推移しているのか、特に足元の円安や米国の景況感の改善を受けて先行き見通しに楽観的な見方が広がるようだと、マーケット全体に安心感を与えることにもなるかもしれない。
 
 一方、国内マーケットに影響が及びそうな海外の要因としては、米国では経済指標に注目したい。今週は、2月小売売上高、2月鉱工業生産、そして3月のNY連銀製造業景気指数などが発表される。特に、米国では給与減税が終了したことで個人消費の行方に不透明感が広がっているだけに、小売売上高の動向には注目したいところである。また、状況が芳しくない製造業の動向に関しても、鉱工業生産や地区連銀の製造業景気指数などでその流れを確認することになりそうだ。
 
 なお、米国ではNYダウが過去最高値を更新したことで楽観的な見方が広がる一方、上昇ピッチの速さに対する高値警戒感も強まっており、経済指標がコンセンサスに届かないようだと目先の利益確定売りが広がる可能性も高いと思われる。先週以来の景況感の改善傾向が続くのか、その方向性に世界の注目が集まるような気がする。
 
 ユーロ圏では、今週は1月の鉱工業生産が発表される。マーケットへの影響は限定的と思われるが、景気の動向に敏感な時期だけに、その結果を受けた欧州市場の動向も気掛かりである。さらに、豪州では2月の失業率が発表されるが、ユーロとの連動性が高い国だけに、為替相場への影響にも注視したいところである。
 
 また、先週は小康状態を保ったイタリアの政局動向であるが、依然として連立か再選挙かといったことについては方向性が見えていないため、同国の問題が再燃するようだとユーロ圏債務問題が意識されることで、世界的に不安心理が高まる可能性もあろう。事態の推移を見守ることになりそうだ。
 
 為替相場に関しては、先週は週末に米国の景況感の改善期待から円相場が軟化、1ドル=95円台と、約3年7ヶ月ぶりの安値水準まで下げた。このような流れの中、今週も円相場を左右するファクターとしては引き続き米国の景況感の動向ではないだろうか。経済指標の発表は少ないが、実体経済の回復傾向が確認されるようだとドル買い/円売りに拍車がかかることも想定できよう。円は下値をトライすることになるかもしれない。
 
 需給動向であるが、3月1日現在の信用取引状況によると、買い残は10週連続で増加した他、売り残は2週連続で増加した。株価の上昇ピッチが早いことを受けて警戒感の高まりから売り残が増えたと推察できる一方、先行きの金融緩和に伴う円安進行、並びに企業業績に対する回復期待も根強く、個人投資家中心に短期の値幅取りを狙った買いが断続的に流入してきたのであろう。しかしながら、現状で買い残は約2年8ヶ月ぶりの高水準に積み上がっているため、何らかのキッカケで相場が調整色を強めるようだと、買い残が重荷になってくることも想定しておくべきではないだろうか。なお、3月1日現在の信用評価損益率は▲2.44%と前週より改善しており、個人投資家の資金の回転は好循環が続いている。
 
 投資部門別売買動向(3市場)では、海外投資家は16週連続で買い越しとなった一方、個人投資家は2週連続の売り越しとなった。海外勢の国内株に対する強気スタンスは継続しており、個人の売りを吸収しているように思われる。海外勢主導の株高ではあるが、特に今月は国内では決算月ということもあり、利益確定売りが広がりやすくなる可能性が高く、需給動向の変化にも注目したい。
 
 東証一部市場が好調に推移していることと併せ、新興市場も活況が続いている。3月8日現在、日経ジャスダック平均株価は8営業日続伸したが、7日には終値ベースで5年2ヶ月ぶりに1,700円台を回復するとともに、同日の売買代金は1,000億円超と2007年1月22日以来、約6年2ヶ月ぶりの規模に膨らんだ。また、東証マザーズ指数も約4年9ヶ月ぶりの高値水準に達した。
 
 物色動向も、輸出関連株や金融株など、昨秋以降の金融緩和及びそれに伴う円高修正を好感して先駆した銘柄に加え、足元では金融緩和で資産価値の上昇が見込める「土地持ち会社」である電鉄、百貨店、陸運、倉庫などにも買いが広がっている。しかも、株高の初期局面での大型株に続き、足元では中小型株全体にまで物色対象が広がるなど、全体相場の様相が強まっている。
 
 今週は、リーマン・ショック前の高値を抜いた先週の地合いが継続する中、高値警戒感も強まりそうであり、経済指標などの結果次第では売り買いが交錯する公算もあろう。短期的な日柄調整が必要になるかもしれない。また、国内のみならず、中国やユーロ圏の景況感なども相場を左右する場面があると思われる。

このページのコンテンツは、SBIホールディングス㈱様の協力により、転載いたしております。

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