米国の堅実な景気と株価を受けて、国内株価・米ドル見通しを上方修正~ただし短期的には調整リスクに留意すべき~

1.米国の景気と株価は着実な推移、「カネ余り」の影は見えない

 3/8(金)発表の2月の米雇用統計は、失業率が前月の7.9%から7.7%に低下し、非農業部門雇用者数の前月比も23.6万人増と市場予想の16.5万人増を上回るなど、雇用情勢の着実な回復を示すものとなった。
 景気の回復に伴う仕事量の増大にも関わらず、先行きの環境が不透明なため、米国の企業経営者は雇用増に慎重で、非農業部門雇用者数は、リーマンショック前のピーク時の2008年1月を100として指数化すると、今年2月分でも97.8の水準に過ぎず、まだリーマンショック前の状況まで回復を見せていない(図1)。
 しかし雇用者数の増加ペースは、緩やかながら極めて堅実である。加えて、仕事量の増大を少ない雇用者でカバーしているため、一人当たり労働時間が増大し、時間当たり賃金も増加している。結果として、雇用者全員合計の週当たり総賃金は、極めて順調に拡大しており、米国の個人消費回復の確固たる裏付けとなっている(同図)。

(図1)

 加えて、米国株式指数の予想PER(株価÷一株当たり利益)の推移をみると(図2)、リーマンショック後しばらくのブレを除けば、特に2010年後半以降は、概ね12~14倍の範囲で落ち着いて推移している。最近のPERの変動が少ないということは、企業利益の増大に見合った分だけ株価が上昇しているという、極めて健全な株価推移となっていることを意味する。
 一部の「専門家」は、米国株価の上昇はもっぱら「カネ余り」のせいだと解説するが、もしそれが正しければ、カネ余りが、米国株価を企業利益に見合う分以上に押し上げ、PERはかなり上昇しているはずだ。実際にはそうなっていないということは、カネ余り説はだいぶ怪しいものであると言えよう。

(図2)

 PERが落ち着いて推移しているとはいえ、12~14倍の範囲のうち上限に近い位置に持ちあがっている(3/8(金)時点で14.02倍)ことは、先行き若干の株価反落の可能性を示唆している。しかし、利益増の裏付けのある株価推移であるだけに、そうした反落があっても、限定的なものにとどまりそうだ。

 米国経済の、緩やかな雇用情勢の改善と個人の所得増に支えられた着実な回復は、米ドルの着実な上昇基調をもたらそう。加えて、米国株価が堅実に上昇を続けることが、日本の株価にとっても、下支え要因として機能すると期待される。

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