2013年3月2日時点での主要市場見通し

シナリオの背景

・中長期的に、世界的な株高と外貨高(対円)の基調を見込む、という考え方に変わりはない。この流れは、二段階で考えてきた。すなわち、
① ここ数年、世界経済・金融等の実態が、決して良くはないが過度に悪いわけでもない、という状況であるにもかかわらず、行き過ぎた悲観論(通貨ユーロ体制が崩壊する、世界経済が地獄に落ちる、といった類のもの)が世界市場を席巻し、株価等のリスク資産を売られ過ぎの状態に陥れていた。また、諸外国に対する過度の悲観から、消去法的に円が買われてきた。しかし、こうした過度の悲観論が当たっていないことが知れ渡ることで、売られ過ぎたリスク資産の価格が、適切な水準へ修正(上昇)している。
② 世界経済は、徐々にではあるが、主として2012年10~12月を最悪期として、持ち直しに入っている。このため、リスク資産価格の「適切な水準」自体が、徐々に上昇している。①のような、売られ過ぎの修正が一巡しても、リスク資産価格のさらなる上昇が生じうる。
という二段階だ。

1.国内市場では、短期的に「浮かれ過ぎ」は修正へ、国内株は押してから買い

(図1)

・日米独の長期金利の動きをみると(図1)、米独では、長期金利が比較的大きく動いている。これは、市場全般において、投資家のリスク回避的な態度が強まると株式から国債へ、逆にリスク追求的な姿勢が高まると国債から株式へと、資金が比較的自由に動いているためと推察される。
・①で述べたような、過度の悲観論の後退により、特に米国において、債券から株式に資金が大きく動くという現象を、「グレート・ローテーション」と呼んでいるわけだ。直近でやや米独の国債利回りが低下したのは、米国の財政の崖第二弾(歳出の一律削減の3/1(金)からの発動)やイタリア政治情勢の混迷などにより、一旦リスク資産への資金の流れが調整に入った(深刻な調整にはならないと考えているが)によるものだ。

・これに対して、国内長期金利は動きが鈍い。それどころか、(いくら米独の長期金利も直近低下しているとは言え)国内金利はさらに一段と低下を見せている。これは、最近までの株価の上昇や円安を踏まえると、腑に落ちない動きである。すなわち、日本国内では、「グレート・ローテーション」が生じていない。
・この理由の一つとしては、日本では、株式市場の参加者と債券市場の参加者が、ほぼ分断されており、両市場の間では機敏に資金が動きにくい、という構造要因が挙げられる(それにより、たとえば、株式市場の参加者が、いずれ日本経済はデフレを脱却すると考えることで、株価は上昇するが、それでも国債市場の参加者がそう考えなければ、長期金利は低迷が続く)。

・しかしそうした市場の分断を踏まえても、現状の日本の長期国債の値動きと、国内株式や外貨相場の値動きの間には、極端な温度差があると言える。なぜ、長期国債も株式も外貨も全て買われてしまっているかと言えば、(特に直近の相場付きについて)考えられる理由は、金融緩和に対する過度の期待であろう。
・日銀の新幹部として、総裁候補に黒田氏、副総裁候補に岩田(規久男)氏が浮上して以来、株価も長期国債も共に買われる局面が多くなっている。両氏の就任は3/20(水)であり、まだ何も新しいことは行なわれていないにもかかわらずの動きだ。また、いかに両氏が緩和に積極的であるとしても、日銀ができることは、買い入れ国債の年限延長(量的緩和として、これまで償還期限3年までの国債を買い入れていたものを、5~7年まで延長)や、超過準備の付利撤廃程度だろう。たとえば年限延長により、長期金利の低下が維持されたとしても、既に低い長期金利がさらに低下することで、何か顕著な効果があるだろうか。また、超過準備の付利を撤廃しなくても、短期国債利回りはもう大きく低下してしまっている。
・日銀が、株式ETFやREITなどの購入を増やすという可能性もあるが、株式市場やREITの需給を一変させるような買いになるとも考えにくい。

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