2013年2月1日時点での主要市場見通し

・経済と日銀の緩和の関係は、馬と水にたとえられる。馬(経済)は、長年デフレ下にあり、ほとんど運動していない。そのため、のどは乾いていない。その馬の目の前に、水(現金、流動性)がたっぷり入った桶を置いても、馬は水を飲まない。
・日銀の量的緩和に対する姿勢が消極的であり、どんどんお金を撒きさえすれば、経済はデフレを脱却する、と大声で語る論者(いわば、「日銀量的緩和至上主義派」)が多いが、それはつまり、のどの渇いていない馬の前に、桶を一つ置いても水を飲まないので、桶の数を二つ、三つ、と増やしていけば水を飲むだろう、と言っているのと同じだと考えられる。

・では、どうすれば馬が水を飲むかと言えば、他の方法で馬を運動させる(金融政策以外の景気対策を打つ)ことが必要だ。馬は元気に運動すればのどが渇き、そこで初めて、これまで用意した水が役に立つだろう。そうした事態に至って、ようやくお金が経済全体を巡り、真の意味で金余りになるだろう。
・真の意味で金余りになる(経済全体にお金が行き渡る)ことで、円が余剰になり、需給関係から第二幕の円安が進行するだろう。これは、資金を得た日本の企業・家計が、外貨建て資産に向けて投資を拡大することを意味する。
・今は第一幕であり、世界的に過度のリスク回避的姿勢が後退することにより、外国人投機家が中心となって主に先物で円売りを行なっている段階だ。先物の円売りはいずれ買い戻さなければならず、為替市場でも、やはり第一幕が終わって第二幕が始まる前の幕間調整はありうるだろう。しかし最終的に第二幕がやってくると考えれば、まだ外貨高・円安の余地はあるわけだ。

・ここで、再度「日銀量的緩和至上主義派」の意見をチェックしてみよう。彼らは、日銀がどんどんお金を撒きさえすれば、日本経済はデフレから脱却し、株価は上昇し、円は安くなるが、日銀が追加緩和に消極的であれば、日本経済はデフレのままで、株価は下落し円高になる、と語る。
・では、これから日銀が何をするかといえば、既発表の緩和策を淡々と続けるだけで、新しい緩和策の追加は、たぶん何もないだろう(※4)。1月の金融政策決定会合で、2%のインフレ目標設定と並んで、無期限の量的緩和を打ち出したが、2013年中は既に発表し実施していく量的緩和で十分であり、無期限緩和の実施は2014年から、とされている。それはつまり、今年は何も追加しない、と宣言したのと同じである(一部日銀の高官が、緩和策の追加はありうる、とも語っているが、それも2014年以降の追加であるとされている)。

※4 4月の新総裁就任後に、超過準備の付利撤廃くらいはありうるが、影響は軽微と見る。外貨建て資産の購入や国債引き受けの可能性は極めてゼロに近いだろう。

・もし、こうした日銀の今後の政策についての予想が的中し、「日銀量的緩和至上主義派」の主張が正しければ、これから国内株安・円高を覚悟しなければならない。本当にそうだろうか?

・筆者は、これまで述べてきたように、世界的な第一幕(行き過ぎた悲観論の後退)→第二幕(世界の経済実態の改善)という大きな流れの中に日本株や円相場があり、国内でも金融政策以外の経済政策が功を奏すれば、日本の経済や企業収益が改善し、真の意味での金余りにもなると予想している。とすれば、見込んでいるように日銀が今年は全く追加策に動かなくても、さらなる国内株高と円安を期待できるだろう、と考えているのである。

以上、見通しの背景。このあと、前月号の見通しのレビュー。

前号見通し(2013/1/4時点)のレビュー

①日経平均株価

・日経平均株価は、1月は、上下動を繰り返しながらも、上値を徐々に伸ばす堅調な展開が続いた。今後、年前半は何度か軽度な調整を交えようが、下値リスクが縮小したと考え、予想レンジ下限を引き上げる。

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> 市場解説・相場展望> 2013年2月1日時点での主要市場見通し