週間相場展望(2013.1.28~)~企業決算と米国重要指標に注目~

 今週(1月28日~2月1日)の国内マーケットは、日米の企業決算及び米国の景気動向などがテーマになるのではないかと思われる。
 
 まず、国内に関しては今週、2012年4~12月期決算の発表が本格化する。今回の決算は、昨秋以降の円高修正の効果が表れているかどうかに関心が集まっており、仮に円安効果が見られなかったとしても、2013年3月期の本決算及び2014年3月期の見通しにポジティブな見方が示されるようだと、収益改善期待から株式相場はポジティブに反応する可能性が高いであろう。この企業業績の動向は足元の相場に織り込まれたとはいえないため、市場予想を上回るような結果が相次ぐようだと、株価持ち直しの一因になるかもしれない。特に、注目企業の決算内容には注意したいところである。
 
 なお、国内の経済指標としては、31日(木)に12月の鉱工業生産指数が発表されるほか、同日には12月の自動車生産/輸出台数、ならびに住宅着工統計、そして週末の2月1日(金)には12月の完全失業率や1月の新車販売台数などが発表される。我が国の景気の現状は経済指標から見る限り芳しいものではないが、昨秋からの円安進行が景気にどのような影響を及ぼしているのかは気になるところである。輸出企業にはメリットであるが、原燃料等を輸入する企業にとってはコスト増大につながるため、そのプラスマイナスをマーケットがどのように受け止めるか、注目したいところである。また、エコカー補助金制度が終了した後、販売状況が厳しい自動車産業を取り巻く指標も相次いで発表されるため、自動車株にとっては少なからず影響が出そうである。
 
 一方、国内に影響の大きい海外ファクターとしては、米国の経済指標並びに企業業績に注目したい。今週、米国では12月の耐久財受注・NAR(全米リアルター協会)中古住宅販売仮契約指数、11月S&Pケース・シラー住宅価格指数、1月コンファレンスボード消費者信頼感指数、そして2012年10~12月期GDP(国内総生産)成長率(速報)及び1月のADP全米雇用レポートと雇用統計が発表される。さらに、12月の個人消費支出・個人所得、1月のシカゴ購買部協会景気指数、同月のISM(サプライマネジメント協会)製造業景気指数など、幅広いセクターにわたる重要な指標が目白押しとなっている。
 
 特に、10~12月期GDP成長率や1月の雇用統計、そして1月のISM製造業景気指数などが重要であることはいうまでもない。ただ、GDPは前期に比べて成長率は鈍化すると見られている一方、雇用統計(失業率)やISM製造業景気指数などは改善すると予想されている。前の2つはマーケットへのインパクトが大きいため、市場予想との乖離具合などを見極めつつ、NY市場がどの指標に反応しやすくなっているのか、確認することも必要であろう。
 
 この他、米国では29日(火)にFOMC(連邦公開市場委員会)が予定されている。今回の会合では、金融政策に大きな変更はないというのがコンセンサスであるが、NY株高が続く中、金融緩和政策の継続または終了に関するコメントが出されるようだと、為替相場を中心に思惑の高まる展開も想定されよう。
 
 そして、今週も米国では注目企業の決算からは目が放せそうにない。特に、週初に発表されるキャタピラーやシーゲート・テクノロジー、ヤフーインク、続いてコーニング、フォード・モーター、アマゾン・ドット・コム、ボーイング、ダウ・ケミカル、エクソンモービルなどマーケットに影響しそうな企業の決算発表が目白押しとなっている。これまでのところは、概ね良好な結果になっており、株式市場への影響は見られないものの、株高の下、今週の発表でネガティブサプライズが表面化する可能性も考慮しておくべきであろう。さらに、財政問題に関しては引き続き連邦債務の上限引上げ問題が折に触れて話題になりそうであり、投資家心理を左右しかねないだけに、注視していきたいところである。
 
 欧州に関しては、先週の主な経済指標はドイツやユーロ圏の景気が最悪期を脱したかのような結果が示されたが、今週はユーロ圏12月の失業率などが発表される。足元ではユーロ統合後の最悪を更新していることもあり、雇用情勢がさらに悪化しているようだと、ユーロ売り/円買いの流れが強まりかねないため、指標と為替の動きには注意が必要であろう。
 
 為替相場に関しては、足元では昨秋以降の円売りトレンドはひとまず一服したとの見方が広がっている上、ここにきて我が国の円安誘導策に世界各国から批判が集まっていることもあり、円安を誘発するような要人発言などは控えられる可能性もあろう。ただ、米国の重要経済指標が改善した場合、ドル買い/円売りの流れが強まることも想定できよう。チャート的な動きなど、テクニカル面からの動きにも注意しつつ、円相場がどのような方向に向かうのか、確認することになりそうだ。
 
 需給面に関しては、1月18日現在の投資部門別売買動向では(3市場)、海外投資家は10週連続で買い越しとなった他、個人投資家も少ないながらも2週連続で小幅買い越しとなった。日々の寄り付き前の海外投資家の売買動向も引き続き買いスタンスが継続しているため、国内株に対する海外勢の意欲は衰えていないと思われる。しかしながら、先物との裁定取引に伴う現物株の買い残が高水準に積みあがっている上、一部の商品投資顧問業者は売りに転じているとの見方も広がっており、円売りの一巡で株高トレンドが後退するようだと一気に売りが膨らみかねないということには注意すべきであろう。
 
先週の日経平均株価は、前半は材料出尽くし感の台頭及び円安進行の一服で株安への懸念が高まったものの、後半は中国や欧州、そして米国の景気回復期待の高まりで円売りが再燃したことで株価が戻り高値を意識する展開となるなど、荒っぽい動きとなった。ただ、これまでは、円安を背景にした株高といったイメージが強かったが、今後は本格化する企業決算を受けて実体経済の現状を確認する相場になるのではないだろうか。業績面で明るい兆しが見えないようだと、「節分天井・彼岸底」の可能性も高まってきそうだ。海外からの円安誘導策に対する批判などにも注意すべきであろう。

このページのコンテンツは、SBIホールディングス㈱様の協力により、転載いたしております。

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