ミャンマー 人口ボーナス再論(その2)

◇人口ボーナスの消滅は成長の終焉になるであろうか?
 ミャンマーは10年後、2020年代に入ると従属人口指数が上昇に転じるが、「半失業」(「偽装失業」)や大量の海外出稼ぎ労働者の存在を考えると、近代的産業部門にとって労働の供給源は至る所にあり、「無制限的労働供給」の状況といえよう。2020年代前半に、人口ボーナスの消滅で経済成長が減速するとは考えにくい。働き手は多い。人口要因による成長率低下は先送りされよう。
なお、農村の極貧故の出生率低下であるから、経済発展とともに合計特殊出生率が上昇することもあるのではないか。

 また、別稿で明らかにしたように、ミャンマーがこれまで経済発展できなかったのは欧米による経済制裁の影響であって、人口ボーナス期に入っていなかったからではない。ミャンマー産品輸入禁止措置があるため、輸出できない。いくら安価で良質な労働力の国であっても、輸出できないとき、外資が直接投資で進出することはない。こうした政治要因がミャンマーの経済発展を遅らせていたのであって、人口動態が主たる要因ではない(拙稿「ミャンマー 労働力資源を考える」当Webサイト12月6日参照)。

 ミャンマーは、今後、大いなる経済発展が期待できる。それは2005年頃から人口ボーナス期に入っているからではなく、民主化に伴い欧米の経済制裁が解除された効果が大きいと思われる。労働力の質を高め、直接投資が増える政策制度を推進するならば、生産年齢人口の増加が成長プラス要因として生きてくる。

(注)ミャンマーの労働力関連で3部作を著わした。当Webサイト12月6日付は労働力資源全般論、同12月18日付は人口ボーナスと経済成長との関係についての一般論(主に人口ボーナス論の限界について)、そして本稿はミャンマーの人口ボーナスについて論じた。この第3稿は本来なら、第1稿と合併すべきもの。

付表1 各国の出生率と識字率・就学率・所得水準

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