週間相場展望(2012.12.17~)~日銀の金融政策を見極める展開~

 欧州に関しては、債務問題はひとまず小康状態を保つと思われる。先週、ユーロ圏財務相臨時会合において2013年3月までにギリシャに対して追加の金融支援を実施することが正式に承認されたこともあり、同国を巡る懸念は後退するであろう。一方、景気の面ではユーロ圏10月の鉱工業生産は前年比3.6%減と市場予想を大きく下回る結果となったことで、域内景気の回復感は見えてこない。ただ、先頃発表されたドイツの12月ZEW景況感指数は6.9と前月の▲15.7から急回復しており、やや明るい兆しも見えつつある。このため、今週はドイツ12月のIfo景況感指数に注目したい。ZEW景況感指数同様、景気動向に回復感が強まると欧州市場の安定につながると思われ、不安心理は後退するかもしれない。
 
 中国に関しては、先週発表された11月の貿易収支は196億ドルの黒字となったが、前月の320億ドルに比べると急減したこともあり、景気の現状を見極める動きが続きそうだ。また、先週HSBCが発表した12月の製造業PMI(購買担当者景気指数)速報値は50.9と前月比で0.4ポイント上回った。中国景気は、これまでの後退感から脱却し、拡大に向って底堅く推移しているようである。中国経済の力強さが意識されるようだと、世界的にもポジティブな見方が増えてくることも予想されよう。
 
 為替相場に関しては円売りが進行するかに注目が集まりそうだ。先週は、米FRBの追加金融緩和を受けて国内でも緩和期待が高まったが、今週の日銀金融政策決定会合における結果次第では悲観と楽観が交錯しそうであり、荒っぽい展開になると思われる。金融緩和が実施された場合、円売りに材料出尽くし感が広がるのか、それともさらに下値を試すのかその方向性を見極めることが重要になりそうだ。
 
 需給動向に関しては改善が続いていると思われる。先週、東京証券取引所が発表した12月7日現在の東証における投資主体別売買動向では海外投資家が4週連続で買い越しとなった一方、個人投資家は4週連続で売り越した。しかも、信用取引動向を見ると信用の売り残は4週連続で増加した一方、買い残は2週ぶりに減少しており、株高にも関わらず買い残は増加する兆しが見えていない。つまり、個人投資家は、株高局面において利益確定売りを急ぐことで買い残を整理しているようであり、現金化を進めているように見受けられる。このため、足元の相場は海外投資家が主導していると見えないこともないが、個人投資家の湯力も高まっていると推察されることから、相場の下落局面では買い支えの役割を果たすことも考えられよう。今後の個人投資家の動向には注目したい。
 
 先週、日経平均株価は円安基調を手掛かりに約8ヶ月ぶりの高値水準まで回復した。しかしながら、日経平均株価および東証一部のテクニカル指標では過熱感を示すシグナルが相次いだことで、目先は高値警戒感も意識せざるを得ないのではないだろうか。円安傾向が続く為替相場に変化は起こらないのか、そして日銀の金融政策の行方、クリスマス休暇を迎える海外投資家のスタンス、そして米国景況感と「財政の崖」問題の進捗状況などが今週のポイントになりそうだ。

このページのコンテンツは、SBIホールディングス㈱様の協力により、転載いたしております。

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