「財政の崖」問題と欧州債務問題を受け、下値模索の展開へ

(指標)日経平均

 先週の予測では、2日(金)に9051円で短期の買転換出現となったものの、ロムニー氏が勝てば9200円も期待できるが、オバマ大統領再選ならば上値の重たい展開が続くとしました。チャートからは9200円が上値抵抗ラインだが、反落して10月30日の8841円を終値で切ると、8700円水準までの下落となることを想定しました。結局、週前半は大統領選挙を控えての様子見からじり安となり、7日(水)の大統領選でオバマ大統領の再選が決まると、「財政の崖」問題がクローズアップされ欧州債務問題も再燃してきたことでNYダウが急落し、8日(木)の日経平均は▼135の8837円となって再度の売転換出現となり、週末の9日(金)は▼79の8757円と5日続落で引けました。下値のフシとなる25日移動平均線や26週移動平均線を割り込んで引けました。
 今週は、為替もこれまでの短期の円安トレンドが壊れて円高方向へブレた可能性が高く、アメリカ株式の調整や欧州不安の再燃で、日本株式も下値模索となることが想定されます。ここからの下値ポイントは、柴田罫線では8596円、10月15日の安値8488円となりますが、8500円を割ってくると好業績銘柄の大きく下げたところを少しづつ買っていく準備をするところとなります。12日(月)は、7~9月期のGDPが年率▼3.5%の大幅悪化となったこともあり▼81の8676円で引けました。6月4日からの上昇トレンド(B)を下に切りつつあります。8596円を切ると8500円を試す動きとなります。

(指標)NYダウ

 先週の予測では、7日(火)の大統領選でロムニー氏が勝てばNYダウは一段高、オバマ大統領再選ならば「財政の崖」問題への対応懸念から上値は重い状況になるとし、相場としてはオバマ大統領再選を織り込み始めているとしました。6日(火)は、取引終了後に統領再選を控えるなか、結果がどうあろうと不透明感がなくなるとして△133の13245ドルと見切り発車しました。しかし、7日(水)はオバマ大統領再選となって、「財政の崖」問題がクローズアップされ欧州債務問題の再燃もあって▼312の12932ドルの急落となり、翌日の8日(木)も「財政の崖」問題への懸念から▼121の12811ドルの大幅続落となりました。週末の9日(金)は12743ドルまで下げて△4の12815ドルで引けました。6月4日の12035ドルから10月5日の13661ドルまでの上昇幅の1/2押し(12848ドル)を下回って引けています。
先週のNYダウは3週連続の下落となり、週間では2.1%安でフシ目の13000ドルを約3ヶ月ぶりに切りました。大統領選が終わり不確定な要因は1つ減りましたが、、「財政の崖」問題がクローズアップされ、雇用情勢、欧州債務問題の再燃、中国の指導者交代などの懸念材料をにらんで不安定な展開が想定されます。下値ポイントは、12721ドルを切ると12600ドル台前半となります。2/3押しは12577ドルですが、ここまで下げると完全に戻り売りの形となってしまいます。

(指標)ドル/円

 先週は、2日(金)の雇用統計が改善されたことで一時80.68円までのドル高・円安となり、大統領選の結果によっては、オバマ大統領再選ならばドル売り、ロムニー氏が勝てばドル買いになることが想定されました。チャートでは、1日(木)に80.16円でドルの買転換となって2日(金)の80.68円までドル高・円安が進みましたが、引け値では80.68円を突破できず、7日(水)のオバマ大統領再選を受けて「財政の崖」問題への懸念から株売り・ドル売りとなり、79.99円で再度の売転換出現となって週末の9日(金)は79.47円の円安で引けました。
 今週は、オバマ大統領の再選が決まり「財政の崖」の回避に向けた与野党の協議が本格化します。上下両院で民主・共和両党の多数派が異なる議会の「ねじれ」現象の中で調整が難航するとの懸念から、円高・ドル安に反応しています。今年1年のチャートをみると、3月15日に84.17円の高値をつけて下降トレンド(A)を形成し、この中で6月1日に77.66円まで下落し、ここから6月25日の80.616円まで反発するものの緩やかなドルの下降トレンド(B)となって、77.13円の年初来安値更新(円では高値更新)となりました。この9月13日の77.13円をドルの安値に短期の上昇トレンド(C)となり、下降トレンド(B)を上に抜けて10月25日に80.34円、11月2日には6月25日の80.616円を上回る80.68円までドルが買われました。しかし、ダブル天井に近い形となってオバマ大統領再選で先週一気のドル売りとなり、11月7日に79.99円で再度の売転換出現となり、週末の9日(金)は10月26日の79.50円を下回る79.47円で引けて、短期上昇トレンドを大きく下に切ってきました。短期の円安トレンドを終わって、当面は再びドル売り・円買いの流れになる可能性が高い形といえます。

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