週間相場展望(2012.11.5~)~海外のビッグイベントがポイント~

 今週(11月5日~11月9日)は、国内では経済指標と企業業績がポイントであるが、最も大きく国内マーケットを左右しそうなファクターは海外イベントであると思われる。
 
 国内では今週は、経済指標として9月の機械受注統計の他、10月のオフィス空室率、そして10月の景気ウォッチャー調査などが発表されるが、最も重要な指標は機械受注であろう。今回は、前月に引き続き小幅なマイナスが見込まれているが、国内景気の減速感を受けて市場予想を下回るような悪い結果になった場合、投資家心理にネガティブな影響を及ぼす可能性もあろう。一方、オフィスビル市況に関しては、特に東京都心5区の空室率がピークアウトし低下に転じており、この流れが確認されるようだと不動産などを中心に物色の広がりが見られるかもしれない。ただ、景気ウォッチャー調査に関してはエコカー支援制度の終了などで自動車販売を取り巻く環境が悪化している他、円高の影響で景況感の悪化が見込まれそうなことから注視していきたいところである。
 
 そして、海外要因であるが、まず米国では今週の最大の注目ポイントは6日の大統領選挙であろう。足元ではオバマ大統領が優勢と伝えられており、再選の可能性が高まっている。しかしながら、再選されたとしても「財政の崖」への対応など、今後の財政政策を巡って紆余曲折が予想されよう。金融市場に対する影響の大きい課題だけに、その行方に注目が集まりそうだ。そして、経済指標としては、週初の10月ISM非製造業景気指数にはじまり、9月の貿易収支、そして11月のミシガン大学消費者信頼感指数などが発表されるが、先週と比べると注目度が低いこともあり、影響は限定的なものにとどまると思われる。ただ、主力企業の7~9月期決算が一巡したことで、今後は国内景気の動向が相場のカギを握りそうなことから、NY市場は実態経済の方向性を織り込むような展開になるのではないだろうか。
 
 欧州では8日にECB(欧州中央銀行)理事会が開催される。ギリシャへの追加金融支援問題を巡る同国と支援機関との交渉が難航している他、スペインも金融支援の要請に二の足を踏んでおり、両国の債務問題打開に向けた取組みは進展がやや遅れている。このような中、先頃発表されたユーロ圏9月の失業率が11.6%とユーロ統合後の最悪を更新している他、その他の経済指標でも企業及び消費者マインドの低迷などが確認されている。このため、今回のECB理事会では、景気の底割れ回避、もしくは景気浮揚のための追加金融緩和が打ち出されるのではないかといった見方は多い。金融緩和となればサプライズ的な動きが期待できるかもしれないであろう。
 
 さらに、今週中国では同じく8日に共産党大会が開催、ここにおいて指導部が交代する。そして、9日には10月の鉱工業生産や固定資産投資、物価指数などの注目経済指標が発表される。中国の景気はGDP(国内総生産)の伸び悩みから示されるように成長速度が鈍化している。ただ、指導部の交代を控えていることで、新たな金融・財政政策などが打ち出されなかったため、今回の指標を受けて景気の減速感が強まるようだと、新指導部による何らかの景気刺激策が打ち出されるかもしれない。
 
 このように、今週は世界経済への影響力が大きい米国及び中国のビッグイベント並びにその後の金融・財政政策などが世界の金融市場のカギを握ることになると思われる。
 
 前述のように、国内では経済指標にも注目が集まる一方、引き続き4~9月期の決算発表が目白押しとなっている。主要企業の発表はほぼ一巡したことで全体相場への影響は小さくなりそうなものの、個別企業の決算内容に一喜一憂する状況は続きそうである。
 
 為替相場に関しては、先週は日銀金融政策決定会合が円相場を左右するファクターとなったが、今週は先に見たように米国、中国そして欧州のイベントを受けた展開になると思われる。特に、米国の大統領選挙、ECB(欧州中央銀行)理事会、中国共産党大会などの行方が気になるところである。米大統領選挙のあとは、「財政の崖」が意識されそうであり、財政政策のスタンスによっては歳出削減なども考えられるため、米国景気の下押し要因にならないか、ドルのトレンドを見極めることになろう。ECB理事会では、悪化が続く域内景気の浮揚を図るため追加の金融緩和などが予想されているが、金融緩和はユーロ売り/円買いを誘うだけに、その結果に注目したい。ギリシャやスペインに対する支援の行方もユーロ相場に影響しそうだ。中国の共産党大会は、新指導部による景気刺激策の発動期待につながるため、前向きな政策が表明されるようだと、ユーロや豪ドルなどを支援することになるであろう。
 
 国内の需給動向に関しては、先週東京証券取引が発表した10月26日申し込み現在の信用買い残は2週ぶりに増加した一方、売り残は4週ぶりに減少、この結果信用倍率は2.33倍に上昇した。日経平均株価が底堅く推移している上、3月下旬以降の高値で買った投資家が期日接近に伴い手仕舞い売りを強めたことで、動きやすくなったのではないかと推察される。しかも、この週の信用評価損益率は▲13.39%と前週比で改善しており、需給関係は比較的良好といえるのではないだろうか。
 
 投資部門別売買動向としては、10月26日現在、東京証券取引所における海外投資家の動向は2週ぶりに売り越した他、個人投資家は2週連続で売り越すなど、やや勢いに欠ける結果となった。株高により利益確定売りを出したのではないかと考えられる。ただ、足元では株高基調が続いている上、日経平均株価の出遅れ感も指摘され始めているだけに、地合いがさらに上向くようだと、内外投資家の買い姿勢が再燃するかもしれない。
 
 先週、日経平均株価は順調な展開をたどったが、今週は米国、欧州、中国で注目イベントが相次ぐだけに、それらの行方を見極めたいというムードが台頭し、手控え気分が広がるかもしれない。企業業績の動向、円相場の方向性、海外市場の行方などを睨みながらの展開が予想されよう。

このページのコンテンツは、SBIホールディングス㈱様の協力により、転載いたしております。

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