2012年11月1日時点での主要市場見通し

4.国内は足元景気調整入りだが、軽微・短期にとどまろう、ただし政治は相変わらず問題

・日本の景気は足元調整色を見せており、佳境の7~9月決算も(光る企業も数多いが)代表的な企業を中心に冴えないものが多い。
・景気に対する不安要因として中国問題が挙げられているが、実は鉱工業在庫の推移をみると、足元在庫の積み上がりが進んでいた(図7)。したがって、中国問題が生じようと生じまいと、景気は自律的な調整に入っていただろう。
・とは言うものの、在庫の山の高さを過去の景気後退局面(図7の丸印)と比べると、在庫の積み上がりがそれほど大きいとは言い難い。また平成バブルの崩壊時のような、大きなバブルの破裂はないし、リーマンショックのような急激な外的ショックも見当たらない。したがって足元の国内景気の調整は、軽微で短期(年内にはほぼ収束する)と見込んでいる。
・足元の企業決算の不振には、外需の低迷や日本企業の経営戦略の失敗など、複合的な要因が重なっており、一気に収益が増勢を強めるとは見込みにくい。とは言うものの、前述のように米国を中心に外需の持ち直しが予想されるうえ、海外経済環境の好転を背景に外貨高円安が進む可能性がある。国内景気の底入れも見えてくれば、市場が企業収益の明るさに期待を持つ展開となるだろう。

(図7)

・とは言うものの、頭が痛いのが国内政治情勢だ。これまで国内政治については、もともとダメだったのだから、これ以上ダメにはならないだろう、と考えてきたが、そうした想定を大きく超えるダメさ加減は、賞賛に値するだろう。
・現時点では、当面の法案審議どころか、解散総選挙の時期すら不透明化しつつあり、景気や株価の足を故意に引っ張る能力には、驚くばかりである。
・政権が代われば今よりはましになると期待されるため(その期待すら裏切られる可能性が否定できないところが恐ろしいが)、年内に解散総選挙となれば、それなりに市場が好感する部分があるだろう。解散総選挙が、最悪来年に先送りになっても、8月29日が衆議院の任期満了であるため、何年も現政権が続くわけでもない。

・以上より、世界市場の好転のタイミングが、徐々に近づいていると考える。そのなかで、個々の市場の今後の動きについて、若干ながら追加で述べたい。

・世界の株式市場においては、米国株が再度堅調地合いを取り戻すだろう。前掲の(図4)においても、大統領選挙後には米株価が上昇を強める傾向があることが示されている。また、インド、インドネシア、ブラジルなど、経済状況が相対的に底固い新興国の株価も、これまでのリスク回避的な投資態度による売られ過ぎが一巡し、反転・上昇傾向を強めるものと期待される(前掲の(図3)で示したように、インドルピーやブラジルレアルなどの新興国通貨も、売られ過ぎであると考えている)。
・国内株式市場においては、これまで大型株の不振が続いてきた(図8)。これは、外需の減退や円高などにより代表的な輸出大型株が売られたことや、世界的な市場の波乱を受けて、外国人投資家がリスク低減のため、自身が保有する国際的な銘柄に売りを出したこと、などが挙げられる。
・しかし今後は、外需の持ち直しや円安外貨高が進むと見込まれるうえ、外国人投資家も主要な銘柄が売られ過ぎたとみて、バリュー投資(割安株投資)の観点から、徐々に日本株に買いを入れてきている。したがって、当面は大型株(主として輸出産業)の反発が期待できるだろう。
・ただし家電の大企業については、製品戦略の失敗などの構造的な問題を抱えている。構造的な問題が克服できれば、長期的に株価が上昇基調入りすると考えられる。すなわち、逆の言い方をすれば、買いを急がなくてもよいとも言える。しっかりと家電企業の収益状況が好転したと確認した後で、そうした銘柄を買っても、遅くはないだろう。

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