何故デフレ脱却が最大の構造政策なのか~日本は対中依存から内需に舵を切れ~

(2)デフレ脱却は最大の構造政策=内需喚起策

白川氏の根本的誤り
構造改革が重要、金融政策や需要喚起など循環政策では日本の成長率は高まらないとする意見は大きな誤りであろう。日銀白川総裁は次のように述べている。「経済の新陳代謝を受け入れる価値観と、新たな需要に対応していくための規制や制度の思い切った改革、・・・中央銀行が金融緩和で痛みを和らげている間に、真正面から問題に向き合う必要がある」「高齢化に伴って潜在需要が伸びている分野では高い価格を支払ってもよいという消費者がいます。一方、既存の商品では果てしないコスト・価格の引き下げ競争が起きています。限られたパイの中で戦いを続ける『レッドオーシャン』を小さくし新たな市場である『ブルーオーシャン』を増やしていくことがデフレ脱却のプロセスです」(2012年5月13日「朝日新聞」)
つまり、デフレ脱却と成長率の引き上げには、成長セクター(潜在需要があるセクター)への資源配分が必要だが、それは構造政策であり、金融政策の役割ではない、と言っているのである。

所得再配分の経路は生産性格差インフレである
鍵は国内の成長セクター(=需要・雇用拡大が見込めるセクター)に如何に資源配分するか(=儲けさせ資本を集めるか)にあるが、デフレが最適資源配分の最大の障害になってきた。所得を再配分するためにはインフレが決定的に重要である。

それは日本の高度成長期の歴史を振り返ればはっきり分かる。技術革新と生産性向上によって国民生活は急速に向上し、都市と農村間、製造業とサービス業間の所得格差が縮小したが、それは製造業等の高生産性セクターが稼いだ所得が、サービス価格インフレ、農産物価格インフレとなってサービス産業や農業に移転することによって可能となった。いわゆる「生産性上昇率格差インフレ」である。

このサービス価格インフレが停止した結果、日本では所得の再配分が停止し、サービス業の成長と雇用が止まった。図表3は日・米・独・英の製造業と非製造業の雇用推移だが、日本だけが非製造業の雇用停滞に陥っている事が分かる。そしてその原因はサービス価格のデフレにある。図表5に見る項目別物価の各国比較を見ると、製造業製品価格は各国共通で低下傾向なのに、サービス価格は日本だけが低下、他は上昇と著しい相違があることが分かる。そして図表4によって賃金推移を見ると日本だけ賃金が下落しており、特に非製造業の下落が大きいことが明瞭である。つまり日本における『サービス価格デフレ→サービス産業の収益悪化・賃金下落・雇用悪化』が明瞭である。

図表3

図表4

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