週間相場展望(2012.10.15~)~国内外の決算に左右される展開~

 今週(10月15日~10月19日)は、引き続き国内では手掛かり材料に乏しい状態が続きそうだ。先週末まで開催されたIMF(国際通貨基金)世界銀行年次総会が終了した後だけに、そこでの討議内容がどのようにマーケットに反映されるか気になるところではあるが、我が国にとっては円高進行を阻止できるかに注目が集まるであろう。経済指標では、9月の首都圏マンション販売や9月の国内粗鋼生産などが発表されるが、いずれも小振りであり、影響は限定的なものにとどまるであろう。
 
 一方、海外ではまず米国の経済指標に注目したい。今週は、週初より9月の小売売上高、10月のNY連銀製造業景気指数にはじまり、その後は9月消費者物価指数、9月鉱工業生産・設備稼働率、10月NAHB住宅市場指数、9月住宅着工件数・同着工許可件数、9月カンファレンスボード景気先行指数、9月北米半導体製造装置BBレシオ、10月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、そして9月中古住宅販売件数などの発表が相次ぐ。個人消費、住宅、インフレ指標、製造業関連など、幅広いセクターに及んでいるため、足元の米国景気の現状が詳しく確認できそうであり、これらを受けたNY市場の動向に関心が集まるであろう。米国では、住宅市況に回復の勢いが見られる反面、製造業セクターでは一進一退の状態が続いているが、今週の指標発表でそのトレンドに変化が見られるのかどうか、先行き見通し及びドル相場の動向を含めて注視していきたいところである。
 
 欧州では、今週はドイツ10月ZEW景況感指数が発表される他、EU((欧州連合)首脳会議、スペイン国債の入札などが予定されている。特に、スペインは先週、米格付け大手のスタンダード・アンド・プアーズが同国の信用格付けをトリプルBマイナスという、ジャンク(投資不適格)債目前まで引き下げたことで同国債利回りが上昇した。これを受けて、同国がESM(欧州安定メカニズム)に金融支援を要請する可能性も高まりつつある。さらに、ここにきてギリシャに対する追加金融支援を巡る問題も浮上していることから、EU首脳会議ではこれら財政問題が深刻な国に対する対応が議論されると思われ、域内債務問題の拡大が懸念要因として浮上するかもしれない。
 
 そして、今週は中国の動向が最大のポイントになると思われる。今週、中国では週初に9月の消費者及び生産者物価が発表された後、週後半には9月鉱工業生産、9月小売売上高、1~9月期非農村地域固定資産投資、そして7~9月期GDP(国内総生産)といった注目指標が発表される。特に、7~9月期のGDPは要注意であり、減速傾向を強める同国経済がどのような状態にあるのかを確認するとともに、インフレ指標が落ち着いているようだと、追加金融緩和や景気刺激策などの思惑が広がる可能性もあろう。世界の経済や資源価格の動向に影響の大きい国だけに実体経済の現状から目が離せそうにないと思われる。
 
 なお、今週は海外の経済指標に注目したい他、米国では引き続き主要企業の7~9月期決算の発表が相次ぐ他、我が国でも9月期決算の発表がスタートする。我が国マーケットに影響の大きい米国企業の業績は当然のことながら、国内企業に関しては日中情勢の悪化に伴う同国での収益の落込み状況が気になる他、このことが全体の業績にどう反映されているのか見極めることが必要であろう。さらに、中国のみならず欧州の景気減速感や円相場高止まりの影響など、業績面に与えるネガティブファクターが多いだけに、下方修正などに敏感に反応することが予想されよう。これらの悪材料をどう織り込んでいくか、相場の流れを把握することが求められよう。
 
 国内の需給動向に関しては徐々に売り圧力は後退しているように見受けられる。東京証券取引所が発表した10月5日申し込み現在の信用買い残は5週連続で減少した他、売り残もわずかではあるが2週連続で減少した。この結果、信用倍率は2.57倍と2週ぶりに低下した。買い残の減少は、3月以降の期日到来に伴う手仕舞い売りが活発化したためであろう。しかしながら、足元では企業業績や為替、そして世界的な景気動向に不透明感が広がっていることもあり、買い残の整理が進んだからといってなりふり構わずに押し目買いを入れる投資家は見当たらない。やはり、現在のトレンドがどのような方向性にあるのかを見定めるまでは様子を見たいといったムードが強いようだ。ただ、決算発表が本格化し流れが変わるようだと買い出動する動きが強まることも考えられるため、しばらくは落着きどころを見極めたいところである。
 
 為替市場に関しては、先週の円相場はジリジリと買いが先行する展開が継続した。世界経済の減速懸念や企業業績に対する不透明感で投資家のリスク回避スタンスが強まったことが背景と思われる。今週は、米国や中国の経済指標を見ながら、それが下ブレようとしているのか、それとも底打ち感が広がるのかといった思惑が円相場の動きを左右しそうだ。
劇的なサプライズは考えにくいものの、先週のIMF・世銀総会で円売り介入の可能性が示唆されたこともあり、極端な円買いは避けられるのではないだろうか。このため、強弱感は対立しそうな中、外部環境を織り込みながら方向性を探る動きになると思われる。
 
 先週は、世界同時株安の懸念が高まったが、今週も特に海外での注目イベントなどがポイントであろう。日経平均株価は、5日線や13週線をおおきく下回っているが、企業業績などの悪材料を織り込むようになると自律反発を狙った底値拾いの動きも表面化すると考えられよう。情勢がさらにダウンサイドリスクを高める方向に傾くのか、それとも底打ち感を演出するようになるのか、注意して見極める週になりそうだ。

このページのコンテンツは、SBIホールディングス㈱様の協力により、転載いたしております。

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