ETFを使って「リスク」を上げずに「リターン」を上げる方法

3. リスクを上げずにリターンを上げる方法

 投資家にとっての究極の目標は、出来るだけリスクは取らずにリターンを高めるという、二つの目標を同時に達成することです。ただし、相当なスキルを持ったプロの投資家であっても、これを実現することは容易ではありません。では、情報装備もスキルも十分ではない一般の投資家が、「リスクを上げずにリターンを上げ」たり、「リターンを下げずにリスクを下げ」たりすることはいったい可能なのでしょうか。ここだけの話ですが、誰もが簡単に実行できる方法が2つだけあります。

 誰もができる「リスクを上げずにリターンを上げる」方法は前述したリバランスです。図表3は筆者が作成したETFポートフォリオについて、リバランスを全く行わなかった時と4種類のルールに基づいてリバランスを行った時のリスクとリターンを検証したものです。一例を除き、リバランスを行わない場合に比べて、リスクは若干上昇しているものの、それ以上にリターンが改善していることが分かります。一定のルールに基づいてリバランスを実行することで、「安く買って高く売る」ということが(感情に左右されずに)機械的に実行できるため、ポートフォリオのリターンを幾分か上げることができるのです。

 誰もができる「リターンを下げずにリスクを下げる」方法は分散投資です。資産同士の相関が低ければ低いほど分散効果が働き、ポートフォリオ全体のリスクを下げる事ができます。ただし、第2回コラムでも紹介したように、近年は銘柄同士や資産同士の相関が高まっており、分散投資の効果がかなり薄れてきているという点は十分認識しておく必要があるでしょう。また、リターンと同じく相関も比較的不安定であり、想定したような分散効果を得られないこともしばしばあります。ただし相関係数が1、つまり全く同じ動きをするもの同士でなければ、たとえわずかでも分散効果によるリスクの低減を実現できます。

 ETFを使ったポートフォリオを考える際にも、3銘柄から10銘柄程度のETFに分散投資することで、かなりリスクを低下させる事ができます。ただ、管理の煩雑さなどを考えれば、10銘柄をこえて分散させる必要はないと思います。

図表3

4. 次回からETFを使った投資の「実践編」

 今回のコラムでは、リスクとリターンの特性についてまとめるとともに、ポートフォリオの作成・運用に関するポイントについて説明しました。最後に、これらのポイントを簡単にまとめておきましょう。
 第一に、ポートフォリオの作成とはリスクの組み合わせを選ぶことであり、一例として「高リスク資産」「中リスク資産」「低リスク資産」をバランスよく組み合わせる方法を説明しました。第二に、一旦ポートフォリオを組んでしまえば、投資家が動くべき時とそうでない時はおのずと明確になるという点を説明しました。第三に、投資家が動くべき時に正しい投資を行う仕組みがポートフォリオのリバランスであることを説明しました。また、リバランスは分散投資とともに「出来るだけリスクを取らずにリターンを得る」ための、誰もが実行できる方法であることを、実際のデータとともに説明しました。
 さて次回からは、ようやくETFを使った投資の「実践編」に入ります。一般の投資家が売買することのできる「国内上場ETF」と「海外上場ETF」の中から具体的な銘柄を取り上げつつ、これらのETFをどう活用していくべきかを検討したいと思います。最終的には、実際にETFでポートフォリオを作ってみるところまで行きたいと思っています。

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