2012年10月1日時点での主要市場見通し

・しかし世界市場は、そうした高評価を一旦与えた後、「金融政策が動いたが、それにより結局実態経済は良くなるのか?」「スペイン等の財政・金融問題(銀行の不良債権等)については、改善に向けて現実に政策が実行されていくのか?」といった、「結果を見せろ」という性急さを見せ始めてしまったように感じられる。
・そうした市場の催促に対して、世界経済の実態は、「地獄に落ちる」と言われるほど悪くはないが、強い経済指標の発表が目白押しに続くというほどでもない。欧州財政問題への取り組みについても、これまでと同様、ユーロ圏各国が不協和音を響かせながらも協力し、二進一退という形で進めて行く展開が続こう。それほど悪くはないがそれほど良くもない、という実態を見て、世界市場が目先は膠着感を強める可能性がある。

・加えて今月は、米大統領選挙前の不透明感が台頭しやすい。現時点では、ロムニー候補の失言もあって、各種世論調査ではオバマ大統領がリードを広げている。民主党が勢いに乗れば、議会選挙も上下院で民主党が過半数を占め、「ねじれ」が解消される(現在は上院が民主党多数、下院が共和党多数)との期待が浮上する局面もありうるかもしれない。
・とは言うものの、選挙は終わってみなければわからない、とも言える。(図4)は、大統領選挙が行なわれた年の株価の平均値と、今年の株価を比べたものだ。通常は、やはり選挙前に米株価が下押しする傾向がある。今年の株価は、最近になって徐々に頭が重くなってきており、通常の大統領選挙年の株価傾向に沿った動きを見せ始めたようでもある(今年の株価のグラフが実線に沿った下落を見せると、9月末の株価水準から概ね5%程度下落する計算となる)。

(図4)

・さらに今年は、大統領選挙前の不透明感がより強まりそうな要因がある。それは「財政の崖」だ。民主・共和両党とも、来年初から崖に突入して、一気に米国景気が悪化するような事態は避けるだろう。このため年末で期限切れとなる減税措置や、来年初から発動する歳出の一律カットについて、全てではないものの、その多くを凍結・延長し、来年以降じっくりと議論することになるだろう。
・しかし大統領・議会選挙前に、民主・共和両党が、そうした妥協を行なうとは想定しがたい。財政の崖を回避(あるいは先送り)する決定が選挙後であるとすると、選挙前には本当に手が打たれるのかどうかの、不透明感が強まる展開が懸念される。

・そうしたなかで、日本国内に目を転じると、政治情勢が不透明であることに加え、景気も勢いを失ってきている。鉱工業在庫指数は、過去のピークに近い水準まで上昇しており(図5)、これを受けて生産は調整局面に入っている。バブルの崩壊や外的ショックがないので、生産調整は深く長いものにはならないだろうが、7~9月の実質経済成長率(前期比ベース)がマイナスに陥った可能性が強まっている。

(図5)

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