週間相場展望(2012.9.24~)~米国景気指標に注目が集まる~

 今週(9月24日~9月28日)は、国内外の景気動向などが相場のポイントになると思われる。国内では週末に8月の鉱工業生産や住宅着工統計、そして自動車生産台数などが発表される、中でも、鉱工業生産は前月の▲1.0%からやや改善すると見込まれているが、停滞気味の国内景気の動向を探る上でも注目した指標であろう。
 
 一方、海外では米国景気の実態に関心が集まりそうだ。今週、米国で発表される指標としては、週初より8月シカゴ連銀全米活動指数を皮切りに、7月のS&Pケース・シラー住宅価格指数及びFHFA住宅価格指数、9月カンファレンスボード消費者信頼感指数、8月新築住宅販売件数、4~6月期GDP確報値、8月耐久財受注及びNAR中古住宅販売仮契約指数、そして週末には8月個人消費支出・個人所得、9月シカゴ購買部協会景気指数と目白押しとなっている。住宅関連、消費関連、製造業関連、景況感といった幅広いジャンルにわたる注目指標が相次ぐことから、これらにより足元の米国の実体経済の現状を見極めるような動きが強まるのではないだろうか。特に、米国では住宅市場に回復の兆しが強まっている一方、製造業セクターは依然として厳しい環境を強いられていることもあり、製造業の回復状況に注目したいところである。
 
 特に、米国ではその前の週に米FRB(連邦準備制度理事会)が追加量的金融緩和の実施を決めたことで目先の注目イベントが見当たらないこともあり、経済指標が唯一の手掛かり材料になるとの見方は多い。NYダウは約4年9ヶ月ぶりの高値水準にあるが、ここから上値を追うには企業業績の拡大や、景気の回復が鮮明になるなどのポジティブファクターが必要になるのは言うまでもない。この意味からも、今週の経済指標は重要な意味を持ってくるのではないだろうか。
 
 さらに、ここにきての日米欧の相次ぐ金融緩和に伴うマーケットへの影響なども見極めることが必要であろう。過剰流動性の発生により、商品市場などに資金が流入し、素材・資源インフレが強まらないか気になる一方、株式市場にとっては株高を誘引する要因にもなるため、好悪どちらにバイアスがかかるのか、金融市場の方向性を確認すべきであろう。
 
 なお、米国以外では、今週はドイツで9月のIfo景況感指数が発表される。ドイツ経済は欧州域内では比較的安定していると言われているものの、債務問題の長期化で9月のユーロ圏総合PMIはさらに悪化するなど、域内景気の現状は厳しさを増している。域内最大の経済大国であるドイツの現状次第ではユーロ安を通じて内外株式市場にも大きな影響が及ぶ公算もありそうだ。
 
 なお、欧州では先のECB(欧州中央銀行)による重債務国の国債を無制限に買い入れることが決まったことで欧州債務問題は一服症状を呈しているが、これを受けてスペインやイタリアなどの国債利回りが低下したことで、自力資金調達の可能性も浮上、そして特にスペインがECB等の救済機関に資金支援を要請するのかどうかに関心が集まっている。実際に資金要請をするのかを巡る駆け引きなどが不安材料として意識されるかもしれない。
 
 そして、中国では8月の工業利益、及びHSBC製造業PMI確報値が発表される。中国では景気の鈍化が懸念されているだけに、引き続き経済指標の結果には神経質になりそうであり、年初来安値近辺にある上海株式市場の動向と併せ、世界のマーケットの不確定要素として引き続き警戒が必要であろう。
 
 国内の需給動向に関してはやや改善の方向が見られる。東京証券取引所が発表した9月14日申し込み現在の信用買い残は2週連続で減少した一方、売り残は4週ぶりに小幅増加、この結果、信用倍率は2.60倍と4週ぶりに低下し、4月13日の週以来の低水準になるなど、需給面はやや改善しているといえよう。この週は、米FRBによる金融緩和が打ち出されたことで週末に向けて3営業日続伸し、終値ベースでは約3週間ぶりに9,100円台で引けるなど、強基調が続いた週であった。それにも関わらず信用買い残が減少しているのは、3月の高値で買った投資家が決済売りを出したためではないかと考えられ、株価を深追いすることなく身軽になることを優先したことは今後の余力拡大という点では評価できるのではないだろうか。
 
 為替相場に関しては、先週は日銀による追加金融緩和を受けて円相場は大きく下げる場面が見られたものの、その効果は限定的との見方が海外市場で広がったことで円はたちまち買い戻され、金融緩和の効果を打ち消すほど強含んだ。今週は、日米欧による金融緩和の効果を見極めつつ、駆け引きが活発化しそうな中、米国等の景気の現状を織り込むような動きになると思われる。米景気に回復の動きが強まりドルが素直にそれを反映するのかどうか、それとも金融緩和にリスク回避のスタンスからドル売りが強まるのか、ドル/円はその方向性が気になるところであろう。一方、中国等の景気の動向に左右されやすいユーロは中国の景気や商品市場を睨みながらの地合いになると思われる。
 
 先週は、日銀の金融緩和は実施されたものの円安効果が一時的に留まったことで、週末にかけての株式相場は神経質な展開を余儀なくされた。日経平均株価は8月20日の直近高値を抜いたものの、世界的にも材料出尽くし感が広がっていることもあり、ここからは新たな材料待ちになるかもしれない。しかも、今週は月末かつ四半期末ということで積極的な売買は見送られる可能性あり、需給に左右されやすい相場になるのではないだろうか。

このページのコンテンツは、SBIホールディングス㈱様の協力により、転載いたしております。

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