週間相場展望(2012.9.10~)~海外のイベント結果によって大きく方向性が出る可能性~

 今週(9月10日~9月14日)は、国内を含め、内外のイベントを意識する展開になると思われる。まず、国内のイベントとしては週初に4~6月期GDP(国内総生産)改定値が発表される。速報値は年率換算で前期比1.4%の成長であったが、先に発表された法人企業統計において4~6月期の設備投資が前年比7.7%増と堅調な伸びになったこともあり、今回の改定値では設備投資の伸びを反映して上方修正されるのではないかといった見方が多い。GDPの伸びが拡大すればマーケットにとっては少なからず心理的な下支え要因になるのではないだろうか。さらに、同日には8月の景気ウォッチャー調査が発表された後、翌日には7~9月期の法人企業景気予測調査が発表される。前者で街角景気の現状と先行きを把握した後、後者では製造業・非製造業別及び規模別の景況感が発表される。先行きの景況感にどのような結果が示されるのか、プラス幅が拡大しているようだとポジティブに捉えられる一方、外部環境の不透明感を背景にマイナスに転落した場合、株式市場にとっては悲観的な反応を覚悟しなくてはならないであろう。
 
 そして、週半ばには7月の機械受注統計が発表される。6月が、前月比で5.6%増と伸びた反動で今回は伸び率がやや縮小するとのコンセンサスが大半であるが、GDPや法人企業景気予測調査などの流れから、その結果に対する反応が気になるところである。ブレが大きい指標とは言うものの、重要な指標だけにその結果に注目したいところである。
 
 さらに、週末には先物・オプションのメジャーSQ(特別清算指数)算出日を迎える。足下の日経平均株価は下落リスクの強まる展開を余儀なくされているため、権利行使価格の水準を巡って思惑が交錯しそうであり、下げ圧力が強まるかもしれない。いずれにせよ、株価指数先物を中心にした神経質な地合いになりそうであり、需給面の動きには注意が必要になりそうだ。なお、米国の経済指標としては週末に8月の小売売上高、鉱工業生産、そして9月のミシガン大学消費者信頼感指数といった注目指標が発表される。個人消費や製造業、景況感などから景気の現状を確認する他、同日にはFRBが経済見通しを発表する。FOMCの結果が判明する日だけに米国の金融政策に対する関心は高まりそうだ。
 
 そして、欧州では週半ばにドイツの憲法裁判所がESM(欧州安定メカニズム)の合憲性について判断を下す。欧州債務問題を巡っては、その救済基金を拠出する中心メンバーであるドイツにおいて仮に違憲の判断が下されると、重債務国の救済スキームが頓挫しかねず、その場合、マーケットにはマイナスインパクトが生じる可能性もあろう。救済が進まないとなると、例えばギリシャのユーロ圏離脱や、スペインの財政破綻の危険性も浮上するかもしれない。一方、合憲の判断が下されると債務問題打開に向けた取組みが加速するとの思惑が広がりそうであり、心理的にも安心感が広がることが予想されよう。この他、今週はユーロ圏の銀行監督の一元化に関する提案が公表されるほか、バローゾ欧州委員長が銀行・財政同盟などのEU(欧州連合)の危機対策について演説を行う予定であり、これらの動きにも注目すべきであろう。
 
 なお、週初には中国8月の貿易収支が発表されるが、それに先立つ9日(日)には8月の消費者物価・生産者物価・鉱工業生産・小売売上高・固定資産投資といった注目指標が発表された。景気の減速感が強まっている中国経済であるが、今回の指標によって景気のさらなる減速感が確認されるようだと、年初来安値圏にある上海市場に下押し圧力がかかる可能性もあり、世界のマーケットの不安要素になることも考えられよう。ただ、追加景気刺激策などの思惑が浮上することも想定できるため、浮上のキッカケを掴む動きになるかもしれない。
 
 為替相場に関しては、先週は週末にECB理事会においてECBが重債務国の国債を無制限で買い入れることが決定したことを好感してユーロが急伸、約2ヶ月ぶりの高値を付けたが、これでユーロ不安が後退したのかどうか、その後の推移を推し量るような動きになると思われる。なお、今週は週半ばにドイツの憲法裁判所がESMの合憲性に判断を下す他、週末にはスペインが金融支援を要請すると目されているEU(欧州連合)財務相理事会が開催されるなど、域内債務問題を巡っては右往左往する展開が予想されている。このため、ユーロ不安が後退したかどうかを確認するには今しばらく成り行きを見極めたいといったムードが広がるのではないだろうか。やや荒っぽい展開が予想されよう。
 
 そして、ドルに関しては当然のことながら週後半にかけて予定されているFOMC(連邦公開市場委員会)がポイントであろう。これまでの経済指標、中でもFRB(連邦準備制度理事会)が重視している雇用情勢の結果などを受けて追加金融緩和に踏み切るのかどうか、今後の世界のマーケットの方向性を決めそうなだけに、その有無によってはドルも波乱の展開になる場合もありそうだ。
 
 需給面に関してはその動向を見極めたいところである。先週、東京証券取引所が発表した8月5週(8月27日~8月31日)時点の東証における投資部門別売買動向によると、海外投資家は2週連続で売り越した一方、個人は5週ぶりの買い越しとなった。海外投資家は依然として日本株に対する慎重姿勢を崩しておらず、これが相場低迷、薄商いの一因になっていることは否めない。先週末の株高で地合いが好転したのかどうか、今週以降の海外勢のスタンスに注目したいところである。一方、9月は3月高値の信用期日を迎えるため、株価が上昇した場面では戻り売りが広がることも想定できそうであり、このことが株価の頭を抑える公算もあろう。戻り売りを消化して上値をトライできるかどうか、相場の勢いを確認したいところである。
 
 先週末の株高で、日経平均株価は節目(短期移動平均線や一目均衡表など)をクリアしたが、これで地合いが好転したのかは依然として不透明であるといわざるをえない。今週も、引き続き欧米の注目イベントを意識することは当然ながら、需給悪をどのようにやり過ごすのか、相場の新たな方向性が出るのかどうかに注目したい。なお、第2四半期決算期末を迎えるため、業績の修正状況などにも関心が高まると思われる。
 

このページのコンテンツは、SBIホールディングス㈱様の協力により、転載いたしております。

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