2012年9月3日時点での主要市場見通し

・中国についても、既に金融緩和等の景気支持策は打ち出されている。10月とも言われている中国共産党大会の開催に向けて、各地方で景気を刺激しようとの動きも活発化した模様だ。中国景気が減速することは避けられないが、沿岸部の減速を内陸部の成長が補う形で、市場が懸念するほど中国の景気は悪化しないと見込まれる。
・実際、豪州から中国向けの輸出額をみると(図4の棒グラフ)、今年1月以降6月に至るまで、毎月輸出額が増加している。7月以降は、さすがに減少に転じている可能性があるが、それでも中国景気が失速に向かっているようには思い難い。

・欧州財政問題については、この後のリスクのところで詳しく述べるが、種々の対策が進みつつある。

・とすると、かなりの悲観論を織り込んだ世界市場は、まあまあの状態である世界経済の実態に向けて、上方修正(株価の上昇、日米独の長期金利の上昇、対円での外貨の上昇)を見せると予想される。

・ただしそうした上方修正がすぐに始まるかと言えばそうではなく、9月を中心とした諸イベントをこなしてからとなろう。9月に注目される主なスケジュールは、下記の通り。

【欧州】
9/6 ECB(欧州中央銀行)理事会
~利下げか? スペイン国債買い入れ策の詳細決定はまだ先
9/12 ESM(欧州安定メカニズム)に対するドイツ憲法裁判所の判決
~おそらく合憲、ESM発足へ
9月中? トロイカ(EU、ECB、IMF)によるギリシャ財政査察結果公表

【米国】
9/7 8月分の雇用統計
~堅調なら、追加緩和期待が薄れるなか、米株価・米ドルは堅調推移へ
9/12~13 FOMC(連邦公開市場委員会)
~追加緩和(低金利を続ける期間の延長など)はありうるが、QE3(量的緩和第3弾)はなし

【日本】
9/8 国会会期末~解散は10月?
9/18~19 日銀金融政策決定会合~おそらく何もないだろう
9月下旬 民主党代表選(21日)、自民党総裁選(26日)

・これらのスケジュールを踏まえつつ、目先懸念される3つのリスクについて述べたい。
(1)中央銀行の金融政策に対する過度の期待リスク

・日米の量的緩和は、既に限界に近い。積極的に国債等を買い取り、銀行システムに資金を供給しても、実需が弱く経済全体の資金需要が弱いため、銀行から融資という形で資金が外に出て行かない。銀行には資金が滞留し、銀行は資金をあまり必要としないため、日本では資金供給オペにおいて、しばしば札割れ(十分な国債売却需要が集まらない)を引き起こしている。
・実際、ベースマネー(銀行券+金融機関の中央銀行における当座預金残高、中央銀行が供給した資金の残高を示す)とマネーストック(銀行券+総預金残高、経済全体に出回っている資金量を示す、代表的なものはM2)の比率をみると(図5)、日米共に低下基調にある。中央銀行が資金を撒いているが、経済全体では金余りになりにくい、という現状が表れている。

(図5)

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