週間相場展望(2012.8.13~)~日米ともに景気動向に焦点~

 今週(8月13日~8月17日)は、国内外の経済指標の結果がマーケットの動向を左右するように思われる。国内では4~6月期の決算発表が一巡したが、企業業績を巡る先行き不透明感は根強く残ったままであり、改めて業績動向を見直す展開になるのか、それとも新たな材料を探す展開になるのか、極めて微妙な環境にある。このような中、今週は週初の13日(月)には4~6月期の実質GDP(国内総生産)成長率が発表される。国内景気の動向を判断する重要な指標であるが、前回(1~3月期)は実質で年率プラス4.7%の高い伸び率になったが、今回は同プラス2.5%前後がコンセンサスとされている。前回より伸び率は低下しそうだが、足元で発表されている国内の経済指標がそれほど芳しい結果でないため、今回のGDPで国内経済の現状がネガティブと判断されると、マーケットにも大きな影響が及ぶ可能性は高いであろう。先週までの強基調の相場が反転する危険性が高まるかもしれないことには注意したい。
 
 海外では、先週は米国の経済指標は極めて少なかったが、今週は注目材料が目白押し。因みに、米国では7月小売売上高・鉱工業生産指数・住宅着工/着工許可件数・カンファレンスボード景気先行指数、8月NY及びフィラデルフィア連銀製造業景気指数・NAHB住宅市場指数・ミシガン大学消費者信頼感指数など、幅広いセクターにわたる重要指標が発表される。米国では、先月末~今月初に開催されたFOMC(連邦公開市場委員会)で米FRB(連邦準備制度理事会)は追加金融緩和を見送ったことから明らかなように、足元では緩和を実施するほど景気の落ち込みは見られないという判断を下している。そして、今回の経済指標の結果、景気の底堅さが確認されるようだと、緩和観測はさらに後退するものの、株式市場はポジティブに反応するのではないだろうか。自律的な景気の回復傾向が確認されると米国経済への信認の高まりにつながることから、NYダウは先週の高値を更新する可能性も考えられよう。一方、芳しい結果でなかった場合、引き続き金融緩和期待が居座りそうであり、一定の下支え要因になることも想定されよう。
 
 そして、欧州では今週、我が国同様、4~6月期のGDP成長率や6月の鉱工業生産、並びにドイツ8月ZEW景況感指数などが発表される。特に、GDPに関しては長引く債務問題を受けて前回(1~3月期)同様、前期比横ばいが見込まれている。ただ、ギリシャに次いでスペインでも景気の落ち込みが深刻化していることもあり、市場予想以上に悪化した場合、ユーロ売り・円買いが加速、国内マーケットに悪影響を及ぼす公算もありそうだ。鉱工業生産はプラスが見込まれている一方、ドイツのZEW景況感指数はさらなる悪化が予想されている。特に、欧州最大の経済大国であるドイツ経済に減速感が広がるようだと、経済活動のさらなる後退感が市場心理を悪化させるかもしれない。
 
 このように、今週は主要国・地域の景気の動向が最大のポイントになると思われるが、引き続き気になるのは欧州債務問題を巡る動きであろう。現在は、欧州では夏季休暇本番を迎えており、表立った動きは見られない中、一部の要人などがコメントを発しているが、夏季休暇が開ける9月頃になると問題が再燃すると見る投資家は多いのではないだろうか。特に、スペインやギリシャへの金融支援を巡って各国間の思惑が交錯し、域内が一枚岩にならない可能性も指摘されているだけに、協調行動を取れるかどうかが投資家心理を左右することになりそうだ。今週も債務問題はやや落ち着いた状態を維持すると思われる。
 
 需給面に関してだが、先週、東京証券取引所が発表した8月3日現在の信用取引動向によると、信用買い残は3週ぶりに増加した一方、売り残は4週連続減少した。相場が底堅く推移したことで売りが減少したわけだが、信用倍率は3.25倍と4週連続で上昇しており、買い方優勢の状態が続いている。しかしながら、同日現在の信用評価損益率は▲19.69%と、小幅ながら5週連続で悪化している。今後、買い残の増加と評価損率の拡大が続くようだと買い残が重荷になる可能性は高まるかもしれない。さらに、8月1週(7月30日~8月3日)の東証の投資部門別売買動向によると、海外投資家は6週連続で売り越しとなった他、個人投資家も4週ぶりに売り越すなど、買いの勢いは後退している。特段の手掛かり材料が乏しくなった場合、こう着感が強まることにもなりかねないのではないだろうか。
 
 為替相場に関しては、今週は日米欧の景気の動向に敏感に反応するのかどうか、それとも欧州債務問題に動きがないと方向性に乏しい動きになるのかどうか、先週と似たような展開になるかもしれない。特に、米欧では引き続き金融緩和期待が高いことから、ドルとユーロを積極的に買う動きは見られない。中国で金融緩和または景気刺激策などのサプライズが表面化すれば豪ドルやユーロが反応し、それが円に跳ね返ってくる可能性は想定できよう。ただ、基本的にユーロ売り圧力は根強いと思われ、円は対ユーロ及び対ドルで狭い範囲内での動きになることが予想されよう。
 
 先週、日経平均株価は取引時間中としては約1ヶ月ぶりに9,000円台を回復した。チャート的にも、5日移動平均線が25日及び75日移動平均線と相次いでゴールデン・クロスを達成した他、心理的な節目と見られていた200日線もクリアした。さらに、日足の一目均衡表では厚い雲の上限を突破するなど、上昇トレンドを強く印象付けるチャートとなっている。今週は、先週のトレンドを持続し上値をトライできるのか、つまりサマーラリーに繋げることができるのかに関心が集まると思われる。ただ、盆休みに入る上、目先達成感が広がるようだと中だるみ商状になることも考えられよう。

このページのコンテンツは、SBIホールディングス㈱様の協力により、転載いたしております。

1 2

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> 市場解説・相場展望> 週間相場展望(2012.8.13~)~日米ともに景気動向に焦点~