高リスク・低リターンの時代だからこそETFの活用を

2. 銘柄選択による追加的リターンを得にくい「投信受難の時代」

 なぜ、ここにきて銘柄間の相関が高まっているのでしょうか?二つほど理由を挙げることができます。

 一つは、金融市場が不安定であるほど銘柄間の相関は高まる傾向にあるという点です。図表1でも、2008年9月のリーマンショック時に跳ね上がっていることが確認できます。価格が大きく変動するボラティリティの高い相場環境では、不安に駆られた投資家が投げ売りや換金売りをすることで、銘柄同士が似たような動きになってしまうのかもしれません。多くの研究論文でも、安定した強気相場では銘柄間の相関が低下し、不安定な弱気相場では相関が強まる傾向が指摘されています。

 二つめの理由は、相場がマクロ的な要因で動きやすくなっている点です。足もとでは、欧州債務問題の行方が個別の銘柄の値動きのほとんどを決めてしまっているといっても過言ではありません。先進国では、かつては企業部門が大幅な資金不足であったのに対し、近年は政府部門が大幅な資金不足となっています。つまり、リスクの所在が企業(ミクロ)ではなく政府(マクロ)に移ってしまい、このような状況が生じていると言えるかもしれません。そうであれば、先進国の財政問題に解決のメドがつき、安定上昇相場へ移行するまでは、個別銘柄の相関が高い傾向が続く可能性があります。

 銘柄同士の相関が高まり、銘柄選択による追加的リターンを得にくい「投信受難の時代」は数字にも明確に現れています。米国のスタンダード&プアーズ社はベンチマークを下回った株式投信が投信全体のどの程度を占めるのかを毎年公表しています。銘柄間の相関が歴史的な高水準に達した昨年は、実に全体の84%もの投信がベンチマーク指数を下回りました。

 投資家が得られるリターンは、銘柄選択による付加的なリターンの部分(これを「アルファ」といいます)と、相場と連動して得られるリターンの部分(これを「ベータ」といいます)に分けることができます。不安定で、マクロ要因に左右されやすい足もとの相場環境において、アルファを追い求める投資家は不利な戦いを強いられています。であるならば、ベータをもっと上手く活用できないか、と考えるのは当然の成行きではないでしょうか。効率よく、最大限のベータを得るために、上手くETFを使いこなす投資家が米国で急拡大しているのです。

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