【スペイン支援はどうなる】ドラギECB総裁は欧州を救いユーロは上昇基調へ戻れるのか

ECBが欧州首脳陣に投げかけたボールはどうなる?

こうして、ざっと前回実施のECBによる国債買い入れと比較しても大きな違いがあり、ガイドラインによれば刷新された内容となっています。問題点として欧州救済基金との併用について指摘もありますが、以下の点について今後の欧州首脳陣による政治的対応が早急に必要かと考えられます。

最近まで欧州債務問題でピックアップされていたギリシャの債務残高3000億ユーロに対して、スペイン債務残高は2倍以上の6400億ユーロに達しています。8月6日現在、先週半ばまで否定的な見解を示していたスペインのラホイ首相は3日同国にとって最善の策であれば、ユーロ圏の救済基金による同国債購入の要請を検討するとの考えを示しています。それ以上に今後焦点を増しそうなのが、同日ラホイ首相は同国銀行への最大1000億ユーロ支援に留まらず、スペイン政府の財政支援を含めた全面的な支援要請に近付いていることを示唆し、政府関係者は全面支援要請の可能性が積極的に検討されていることを確認とコメントしました。7月24日にはスペイン経済相がショイブレ独財務相との会談で、借り入れコストが高止まりすればスペインはIMF(国際通貨基金)・EU(欧州連合)から約3000億ユーロの支援が必要になる可能性があるとコメントしています。このことから明らかなのは9月12日、ドイツ連邦憲法裁判所がESM設立に関して合憲の判決発表を待って、実質稼働が決定されるESM、この資金規模5000億ユーロでは今後のスペインの問題には対応不十分になる可能性が高いということです。IMFがどこまで関与できるか現在では全く不透明です。この救済資金拡充策として8月2日のECB政策理事会でドラギ総裁はESMについてカウンターパーティーとしては適切ではないとコメントしています。ESMに銀行免許を付与し、ECB(中銀)からのESM(救済基金)へ直接資金融資を可能にすれば基金の資金拡充は容易になりますが、現在はドイツ連銀ならびにドイツ政府の反対を伴ってESM銀行免許付与の可能性は低そうです。ではESMに対する各国による直接的な資金拠出増額は拠出比率が高いドイツや財政優良国のオランダやフィンランドの徹底的な反対は目に見えており、現在のところ実現性は乏しいと思われます。

現在、欧州首脳陣はメルケル独首相を筆頭に夏季休暇の最中です。メルケル首相の公務再開は今週半ばから週末になりそうです。個別の政治家のコメントは確認できても、今回ドラギ総裁が再び欧州首脳陣などの政治家に投げかけたボールを受けとめ、政治的対応のアプローチが確認できるのは現在9月3日開催予定のユーロ圏財務相会合が最初になりそうです。総論賛成、各論決定には右往左往になっている欧州首脳陣。敏速な対応は今回も厳しいと考えられます。

よってユーロ上昇は値幅・期間も限定的になる可能性は極めて高く、再度下値を試しにいく展開が考えられます。

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