週間相場展望(2012.8.6~)~今週は中国経済の動向に関心が移るか~

 今週(8月6日~8月10日)の見通しとしては、国内では引き続き4~6月期決算の発表がピークを迎えることから、企業業績の動向に関心が集まる地合いが継続することが予想されよう。なお、今回は円高の長期化や欧州並びに中国などの景気減速の影響もあり、製造業や輸出型産業の決算は芳しくなく、しかも下方修正する企業が相次ぐなど、事前の予想に反して厳しい結果となっている。特に、エレクトロニクス関連などは株価が歴史的な安値水準まで売られるなど、その惨状は目も当てられないほどである。しかしながら、決算発表が進捗するに連れ、投資家心理は落着きを取り戻しており、特に売られ過ぎとされる銘柄などには悪材料出尽くし感から自律反発狙いの押し目買いが入るようになるなど、下値を確認したようにも見受けられる。
 
 さらに、注目企業の発表がある程度一巡したことで、今週は決算発表を終えた銘柄を再評価するような動きになることも想定できるのではないだろうか。例えば、パナソニックやソニーのように赤字決算ながらも先行きに回復の兆しが見えはじめた銘柄も表れており、
株価も目先の底を打ったように感じられる。環境的には楽観はできないものの、個別銘柄に関しては値頃感が高まっている銘柄が増えたことで、個人投資家に動きが出てくるかもしれない。
 
 その他のイベントとしては、経済指標では7月の景気ウォッチャー調査や6月の機械受注統計が注目されそうだ。特に、足元ではいずれの指標もここ数ヶ月、厳しい結果となっているため、景気の浮揚感が見られるのかどうか、またさらに後退感が強まるのかを見極めたいところである。その後、週後半には日銀金融政策決定会合が開催される。先週の米FOMC(連邦公開市場委員会)では金融政策に変更がなかったため、国内も現状据え置きとなる公算が高く、マーケットへの影響は限定的であると思われる。
 
 ただ、今週は週末にオプションSQ(特別清算指数)算出日を迎える。大きな波乱は考えにくいものの、外部要因をきっかけに悪材料が再燃し、株価に対して下押し圧力が強まるようだと権利行使価格の引下げを狙った思惑的な動きに左右されやすくなるということには注意すべきであろう。
 
 一方、海外要因として注目すべきは中国ではないかと思われる。今週、中国では9日(木)に7月の鉱工業生産、小売売上高、消費者物価、生産者物価、非農村地区固定資産投資などの注目指標が発表される。これらは、世界的に見ても高い水準を維持しているものの、その伸び率はやや停滞気味であり、同国の景気の拡大局面に一服感が見られつつある。今回の結果がマーケットの失望感を誘うことになった場合、株価的には関連銘柄を中心にネガティブな動きになることが予想される一方、改めて同国の景気刺激策に対する期待感が浮上する可能性もあり、それらを巡る動きには注目すべきであろう。
 
 なお、週末の10日(金)には7月の貿易統計が発表される。先月は、内需の落ち込みを輸出でカバーしたことで、貿易黒字は3年3ヶ月ぶりの高水準となったが、今回も同じような結果になると、内需を刺激する政策が打ち出されるかもしれない。同国を巡る動きには強い関心が集まるであろう。なお、中国の景気の現状次第では結びつきが強い豪州やユーロ圏経済への思惑が強まることが予想されそうであり、このことが為替相場に跳ね返ることもありそうだ。
 
 国内マーケットへの影響度の大きい米国に関しては、今週は経済指標やイベントの端境期に当たる。経済指標としては、消費者信用残高や新規失業保険申請件数、卸売在庫・売上高、輸出入物価指数、そして財政収支などが予定されているがいずれもマーケットヘのインパクトが弱いことから大きな話題にはならないであろう。
 
 欧州に関しては、先週のECB理事会ではスペインなどの重債務国の国債購入を再開することが示されたが、その具体策には言及されなかった。今週は、不透明感が残る中、次の展開に向けた新たな動きがあるのかどうか、要人発言などを含めて注視していくことになろう。

 為替相場に関しては、欧米では特に注目度の高いイベントなどが見当たらないため展開は読みにくい。ただ、ユーロや豪ドルなどは中国の経済動向に敏感に反応する傾向があるため、中国の指標の結果次第では振れの大きい展開になることも想定されよう。特に、昨年の夏は対ドルでの円買いが進行した結果、日銀が円売り介入を実施したことは記憶に新しいと思われる。今年も市場参加者が減少する時期を狙って円を買い進む動きが表面化するようだと介入警戒感も浮上してくるであろう。
 
 需給動向も気になるところである。先週、東京証券取引所が発表した7月27日現在の信用取引動向によると、信用買い残は2週連続減少した他、売り残も3週連続減少した。しかしながら、信用倍率は3.12倍と3週連続で上昇しており、買い残の減少ペースは鈍い。しかも、例年8月の日経平均株価は1年間のうちでも9月に次いでパフォーマンスの悪い月でもあり、相場がダウンサイドリスクを強めると手仕舞い売りに押される危険性が高いことには留意すべきであろう。さらに、7月4週(7月23日~7月27日)の東証の投資部門別売買動向によると、海外投資家は5週連続で売り越しており、日本株に対する前向きな動きは依然として見えてこない。主役不在の状態が続くということは相場の方向感も不明確ということであり、閑散な中で気迷い相場の様相が強まる可能性もありそうだ。
 
 今年の夏は昨年以上の暑さが続いているが、これが夏に関連する消費やレジャーなどのセクターを押し上げる可能性もあり、局地的な個別銘柄物色の動きが強まる公算はあろう。個別材料株の物色が全体相場にプラスに作用するかもしれず、目先のトレンドを再確認したいところである。

このページのコンテンツは、SBIホールディングス㈱様の協力により、転載いたしております。

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