食品株はディフェンシブか?

 一般的に食品株はディフェンシブ・ストックと呼ばれる。これは業績が景気の影響を受けにくいという意味であり、景気悪化のリスクがある今のような局面で注目され、株価が上昇することが往々にしてある。昨今の株価を見ても高値圏にある食品株も多い。

 食品企業の業績に対する見方は、景気の影響を受けにくいとだけ思われているが、実際はそれだけではなく不景気の方が業績もいいことが多い。これは、不況下でコストが下がることが多く、一方で売上は不況でもさほど影響を受けないためである。

 確かに業界全体が平均的に他の業種に比べて、景気の悪化には強い。しかし、食品企業の場合、個々の企業の業績はかなりまちまちであり、個々に判断する必要がある。

 一方で、不況下でも実は食品株に手を出さないほうがいい局面がある。それは、穀物市況が上昇している局面である。コモディティの中でも非鉄金属や原油が上昇している局面は、
 当然食品企業にとっては厳しいのであるが、そのようなときは景気がいいことが多く、間違って食品株を買ってしまう人は少ない。

 しかし、穀物市況は景気とあまり関係なく、天候や作付けによる供給サイドの問題であることが多い。加えて今のような不況下であると、そういった材料に投機資金も集まりやすい。そのため、昨今、穀物市況が急騰しており、軒並み歴史的な高値となっている。

 トウモロコシ、大豆、小麦粉などがその代表であり、それらを原料として用いるパン、麺などは厳しい。そのほか、しょうゆやマヨネーズなど調味料系の企業も厳しい。銘柄ではキユーピー(2809)、キッコーマン(2801)、日清食品(2897)、山崎製パン(2212)などである。飲料は穀物市況の影響は小さいので、さほど問題とはならない。

 一方で、そのような局面で唯一買えるのが、日清製粉(2002)である。大多数の人はえっと思うはずであり、知っている人は少ない。まず、小麦粉は価格転嫁が可能であるものの、上昇局面では顧客が小麦粉のグレードを下げるなどの対策を打つため、ややマイナスとなる。しかし、副産物のふすまがトウモロコシの代替として餌に使われるため、ふすま価格がトウモロコシの価格に連動しやすいという面がある。ふすまは価格上昇による売上増分が計算上100%利益の増分となる。

 それゆえ、株価を見てもわかるように穀物市況が調整局面にあったこれまではだめで、大型食品株の中では数少ない右肩下がりの株である。この会社が今のようにPBR0.75倍まで売られたことはかつてなかった。今回ここまで売られた要因は、日経平均銘柄であり、流動性が低いことにもよるが、トウモロコシ価格の下落により業績が不振で買う理由がなかったことによると考えられる。

 しかし、トウモロコシ価格が高値を更新していることから、同社業績も収益が回復してくる可能性が高まっている。また、インデックス銘柄とは言えここまで下がるとインデックスに足を引っ張られたとしても、実需の買いも入り始めることから、ダウンサイドリスクは限定的であろう。しかも、インデックスが上がった場合は、比較的上がりやすいというメリットもある。

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> その他> 食品株はディフェンシブか?