☆ビジネス・レポート第十八号☆

トヨタリコール問題イン中国

トヨタの大規模リコール問題は中国でも注目が集まり、連日報道されました。
トヨタは今年1月28日、米国で問題になったアクセルペダルと同じ部品を使用され、中国で現地生産されたスポーツタイプ多目的車「RAV4」約7万5千台を対象にリコールを届け出ました。

中国国家質検総局は2月26日、アクセルペダルなどに異常があれば、RAV4以外でも直ちに関係当局に報告するようトヨタ車の所有者に呼び掛けました。
トヨタは中国質検総局の発表について説明するため、豊田章男社長は3月1日、北京市内のホテルで記者会見を開きました。
豊田社長は大規模リコール問題について
「中国の皆さまに心配と迷惑をかけていることに対し、心からおわびする。申し訳ない」と謝罪しました。
その上で「中国を重点市場と位置付けてきました。
期待に応えられる車づくりを目指したい」と中国重視を強調しました。

今回のリコール問題に関する中国消費者の感情は、なかなか複雑です。
中国におけるトヨタ車の歴史は1936年、満州におけるG1型トラックの輸出に始まりました。
その後、1964年からはトヨタのクラウン(中国名:皇冠)の輸出が始まりました。
当時、中国では、「外国車」はイコール「高級車」で、「外国車」といえばクラウンのことでした。
中国人にとって、クラウンは特別な存在でした。

1980年代に入って、中国政府はトヨタに中国での現地生産を要請しましたが、トヨタはアメリカへの進出を優先したため、中国進出を拒否しました。
このことが中国側の反発を招き、トヨタの中国進出は容易にはできなくなってしまいました。

時が流れ2000年、トヨタは天津汽車の子会社「天津汽車夏利」と合弁で天津豊田汽車有限公司(略称:天津トヨタ)を設立し、小型車「ヴィオス」(中国名:威馳)の現地生産が始まりました。
一方、近年は高級車の需要が高まったため、2004年からは高級車専門チャンネル「レクサス店」(中国名:雷克薩斯)を展開しました。
さらに、2005年3月には、天津トヨタの第2工場でクラウンの現地生産第1号車が誕生しました。
クラウンとしては初の海外生産となりました。
中国の消費者にとって「トヨタ車」がますます身近になってきています。

多くの中国消費者にとってトヨタのブランドは品質の代名詞です。
しかし、今回のリコール問題発生後、中国の消費者がトヨタに不信感を抱くことになり、2010年1月には中国においては、トヨタの販売台数は減少し、トヨタ車は売れ筋トップ10から姿を消しています。

今回の豊田社長の積極的な行動は中国市場でのシェアを守り、早急に顧客の信頼を取り戻し、売り上げを回復させることを目的としていると考えられますが、中国での信頼回復の道はこれからです。

SBI大学院大学准教授 細沼藹芳

*このレポートは2010年3月3日に配信したものです。

このページのコンテンツは、SBIホールディングス㈱様の協力により、転載いたしております。
ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事

 
 

[PR] クレジットカード比較ランキング

んかぶピックアップ
ネット証券口座比較 ネット証券口座比較
証券口座選びを完全サポート
総合ランキング1位はこちら!
FX比較ランキング FX比較ランキング
みんためスタッフが独自調査で
おすすめのFX会社を紹介!
クレジットカード比較 クレジットカード比較
おすすめのクレジットカードを
ピックアップしてご紹介!
【株式投資初心者ガイド】 ネット証券会社選びお役立ち情報!
投資家に役立つ情報が満載
【株式投資初心者ガイド】
みんかぶマガジン> 全ての記事> その他> ☆ビジネス・レポート第十八号☆