第11回Jリート取材レポート

野村不動産オフィスファンド投資法人(運用会社:野村不動産投資顧問株式会社)

1.運用しているリートの強みや特長を教えてください。(運用方針、運用総額、指標、保有する主力不動産、地域、地価動向などできるだけ詳細な要素から言えることはなんでしょうか?)
野村不動産オフィスファンド投資法人(以下、NOF)は、野村不動産株式会社(以下、野村不動産)を中核とする野村不動産グループをスポンサーとし、オフィスビルに特化して投資するJリートです。
2003年の上場時、12物件1,042億円でスタートした資産規模は、2012年1月末時点で51物件3,754億円まで拡大し、資産規模の成長とともに、着実な運用実績を積み重ねています。
NOFの運用の特長は、「オフィスビルに特化したポートフォリオ」、「安定した資金調達力」および「物件運営力の高さ」です。高品質で分散の効いた物件ポートフォリオと、保守的な財務方針に基づく安定的な資金調達、また野村不動産からの出向者による豊富な不動産マネジメント経験に基づく着実な運営ノウハウにより、不安定な経済環境下においても、安定したファンド運営を行っています。

ポートフォリオの代表物件のひとつ、「新宿野村ビル」は、スポンサー・野村不動産の本社ビルであるとともに、約100のテナントが入居する50階建ての大型オフィスビルであり、超高層ビルが立ち並ぶ新宿新都心の一部を構成しています。95%を超える高稼動のベースとなる快適なオフィス空間に加え、高層階や地下階には大規模な商業フロアがあり、平日、休日ともに多くの来館者でにぎわっています。
そのほかにも、NOFは大型オフィスビルを多数保有していますが、「オムロン京都センタービル」、「セコムメディカルビル」などのシングルテナントの物件では、長期の賃貸借契約を締結し、安定的な収益を確保しています。

2.数ある強みや特長の中でも、他社との明確な差別化要素を教えてください。

不動産会社系の運用会社であることが大きな要素だと考えています。スポンサーである野村不動産グループは総合デベロッパーとしてオフィスビルの開発事業をはじめ、売買・賃貸、管理業務などに長年携わっていますが、そこで培われたノウハウは、物件取得・運営において活用されています。
物件運営の面では、既存のテナントとの良好な関係を築くことで安定的な稼働や、新規テナントへの効果的なリーシング(テナント誘致)活動が可能になり、ポートフォリオの高稼働率の維持に貢献しています。
また、野村不動産グループと情報提供協定書を締結しており、野村不動産グループが有する幅広い情報ネットワークを活用して、グループの保有・開発物件、仲介物件及びその他売却が見込まれる物件の情報を入手することができます。優良物件がほとんど出回らない現在のようなマーケットにおいては、このパイプラインは非常に重要と考えられます。
たとえば、最近3物件を取得しました「PMO(プレミアムミッドサイズオフィス)」シリーズは、野村不動産の自社開発の高グレードオフィスのブランドであり、マーケットでの競争力・優位性を継続できる物件と評価されています。
今後も、野村不動産グループとの戦略的なコラボレーションを活かすことで、安定稼働とポートフォリオの質の改善を図っていきます。

3. 1.2.との裏返しで言える、独自のリスクはありますか?また、そのリスクに対する備えや考え方はありますか?

一般的にスポンサーとリートとの取引においては、「スポンサーの利益を優先するのではないか」といった点が懸念されることがあります。NOFの資産運用会社である野村不動産投資顧問においては、このようなリスクを回避するために厳格な社内規程を設けているほか、例えば物件売買に際しては第三者機関の報告書を指標にするなど、利益相反の可能性がある行為に対して十分な対応を取ることとしています。
また、あえて懸念される特徴を挙げるのであれば、ポートフォリオの平均築年数と地域比率が相対的に高い点です。それぞれのリスクについては、下記のように考えています。

●築年数
築年数が高い物件は、テナントのニーズに対応できないのではないかという点と、維持コストなどの追加投資が大きいのではないかという点で、懸念される傾向があります。一方で、築年数が高い物件は、各ビジネスエリアの要(かなめ)となる場所に昔から建っていて求心力があるというのが一般的です。古くとも、テナントニーズに合致するようなリニューアルがなされているか、もしくは、今後リニューアルができる建物なのかといった分析が重要であり、また投資額に対して、一物件だけへの投資ではリニューアルコストによりパフォーマンスが大きく変動しますが、複数物件のポートフォリオで構成されていると、その負担は分散されるという点も重要になります。
NOF保有の築年数の比較的高い物件は、主要設備のほとんどがリニューアルされていることから、テナントの必要を満たし、高い稼働率を維持できています。もちろん長期保有を前提とすれば、構造的な耐震基準は満たしておく必要があるので、積極的な対応をしており、旧耐震基準の物件で耐震診断の結果、改修が必要と判断された物件については、新耐震基準同等の耐震改修を実施済みです。震災後のリースアップ実績を見ても、物件の競争力は劣っていないと考えています。

●地方比率
地方物件については、2012年1月末時点で政令指定都市などに16物件、取得価格ベースで27.8%にあたる1,644億円を保有していますが、いずれもその地域の代表的なビジネスエリアに属し高い稼働率を維持しています。
低迷が続く東京のオフィスマーケットよりも先に回復がみられる地域もあることから、地方でも厳選して投資を行うことで、特定の地域における経済状況の変動、地震その他の特定の地域に重大な影響をおよぼす事情による収益の変動を縮小することになり、ポートフォリオ全体で安定した収益の確保につながっていると考えられます。

4.投資対象となる不動産の基準はどのようなものですか?

NOFは、長期的な収益安定と資産規模の着実な成長を企図する投資方針に基づき、不動産投資対象の用途は、主としてオフィスとしています。
市場の規模や投資機会の絶対数からみて、オフィスは、日本における不動産投資の中心的な投資対象であると考えられます。その特性として、(1)多様なテナントの入居が見込め、テナントを分散させて収益に関するリスクを軽減することにより安定した収益が期待できます。 (2)個別運用不動産物件当たりの資産額が、ほかのタイプの不動産(例えば住居等)に比べて相対的に大きいことから、投資額当たりの管理コストを削減し、投資効率を高めることが期待できます。

オフィスビルの中でも、NOFの主な選定基準は以下の通りです。
①投資地域 : 三大都市圏または政令指定都市などに立地すること。
②物件規模 : 延床面積が1,000坪以上であること。ただし、取得することで既存物件との相乗効果等のメリットが見込まれる場合、高い付加価値が期待できる場合などは1,000坪未満でも取得を検討します。
③収益性   :取得検討時点までの稼働率や賃料収入などを勘案し、安定した収益が見込めること。
④テナント構成 :テナントの信用力、使用目的が適正であること。

以上のような厳しい選定基準を満たした物件に投資することにより、中長期の安定した収益の確保を図っていきます。

5.他社との競争で最も重視している戦略はありますか?

安定運用を第一に中長期的な視点での物件運営、保守的な財務構築を行う点で、NOFは環境変化のリスクに強いリートだと自負しています。
さらに、強みであるリーシング力の強化や賃貸コストの削減などにより収益の向上を目指し、「運用力のNOF」という評価が定着するよう努力していきたいと考えています。

6.個人投資家がJリート全34銘柄の中から御社を選択しているポイントはどこだと思いますか?(1.~5.までのご回答と重複しても構いません。)

これまでの運用実績はもちろんですが、野村不動産グループという、知名度の高いスポンサーをもっていることは大きく影響していると思います。

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