第10回Jリート取材レポート

【Jリート全般について】

7.個人投資家にとってJリートの銘柄選択に役立つ経済指標や参考数値の見方等があれば教えてください。(「このような指標を見てJリートの魅力を分かってもらいたい」「この指標の意味するところは、実はこのようなところにあることを分かってもらいたい」など)

新聞記事に掲載されていて、身近に入手できる不動産の指標として、オフィスの場合は空室率や賃料水準の動向、本投資法人が運用するホテルの場合はホテル稼働率や訪日外国人旅行者の動向などが参考になると思います。
また、Jリートの個別銘柄選択に参考となる指標として一般的なものは分配金の水準とその投資口価格に対する利回り水準と今後の推移の見通し、LTV(有利子負債比率)、長短借入の比率や返済期限の分散状況、また取引金融機関の構成(バンクフォーメーション)の状況をみることが重要と思われます。さらに保有不動産の立地条件(分散状況を含む)や築年の状況、不動産の含み損益の額及び評価損益率の状況をみることも重要だと思います。

8.Jリートの普及が伸び悩んでいる(個人投資家のうちJリートの仕組み等を理解している割合は3年続けて30%程度にとどまっているとの調査結果があります)要因は何だと思いますか?

証券市場のなかで、日々の売買代金や出来高におけるJリートの占める比率が低いことにより、マスコミなどで取り上げられる機会が少ないことが投資家による認知度が向上しない最大の要因と考えます。また、投資対象としての不動産への関心が株式など比べて、やや低いこと、投資に際して実物不動産や他の不動産投資商品と競合することでJリートへの関心が低いという問題があると考えております。また、Jリート側のPR不足も要因であると考えております。

9.Jリートの普及を図るためには、どの業界の協力が不可欠ですか?また、その理由(例:証券、銀行、ネット証券、マスコミなど)

Jリート業界の活性化を図るためには、個人投資家に認知度の高い経済雑誌、新聞といったマスコミ業界や証券会社で富裕層を担当しているリテール部門の協力が不可欠であると考えています。
また、Jリートの外部成長を推進していくうえで必要な借入れ調達をしやすくするための制度面では、支払い配当損金算入要件の見直し(内部留保ができるようにして新規レンダー(融資を行う金融機関)が算入しやすいような仕組みに変える)が実現すれば、分配金が向上し投資家にとってより魅力のあるものになりJリートの普及が進むのではないかと考えています。

10.不動産証券化全体の市場規模が22兆円といわれる中、現在のJリートの時価総額合計は3.5兆円程度ですが、今後のJリート市場の見通しはいかがですか?(運用資産規模、社数、認知度など)

昨年の日本銀行によるJリート購入枠拡大や投資信託を通した資金の流入などにより、投資家のあいだでのJリートの知名度は徐々に向上していると考えております。また、今後も個別銘柄の物件取得による外部成長と、新規上場銘柄の増加により、一定の成長を実現できると考えております。もちろん短期的には、新規にJリート市場に参入しようとする企業が少ないことや、Jリートが直面している新規取得の際の資金調達環境を考えると急拡大については当面難しいのではないかと考えております。

【不動産業界について】

11.Jリート(不動産投資信託)ではなく、不動産投資(投資物件、マイホームなど)の魅力とリスクについて教えてください。併せてJリートである場合にその魅力とリスクはどう変化するか、教えてください。

収益用不動産への投資の魅力として一般的に挙げられるものに、「相対的に高利回りであること」、「安定的な収入源として期待でき私的年金として活用できる場合があること」、「節税効果や相続対策が期待できる場合があること」、などがあります。一方、リスク・デメリットとしては、「まとまった資金が必要で借入金を併用することが多く、投資に失敗した場合に多額の債務を抱え込む場合があること」、「相対的に流動性に劣り、すぐに換金処分できない場合があること」、「入居者管理、物件管理などが煩雑であり専門的知識が要求されること」などが挙げられます。
Jリートの場合、現物不動産に投資した場合の節税効果は得られないものの、比較的少額からの投資が可能であり、流動性も備え、安定的な分配金が期待でき、利回りも相対的に高いなど、現物不動産投資の魅力はほぼそのままに、リスク・デメリットを補っている魅力的な投資商品であると言えます。

12.今後の不動産市況の見通しについて

リーマンショック後、不動産市況の低迷が続き、その後、緩やかな市況感改善がみえてきたところで東日本大震災が発生しました。ただし、投資対象となる優良な不動産への物的損害は限定的であり、また、不動産への投資マインドや投資に際しての融資の供給マインドともに特に大きな変化は出ていないと思われます。今後の株価やJリート投資口価格の水準にもよりますが、Jリートによる新規取得が活発化することにより、不動産市況も緩やかな改善が見られるものと思われます。ホテルにつきましては、震災や原発事故を契機として離れていた需要のうち、国内の需要はほぼ震災前のレベルに近いところまで回復しており、今後海外からの需要の回復が期待できると考えています。

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