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最重要3指標は日本株式上昇を示唆

世界金融市場は、米国の金融制度改革案(ボルカー・ルール)、ギリシャ危機、中国の金融調整などを口実とした、調整局面にある。しかしファンダメンタルズ面では、ことさら懸念すべき要素は現れていない。ことに日本株式は上昇相場の入り口にある可能性があるのではないか。・・・続きは本文をご覧ください。

 講師  武者 陵司 (むしゃ りょうじ) 武者 陵司
横浜国立大学経済学部卒。大和証券株式会社 調査部にて企業調査アナリストとして様々な業界を担当。その後大和総研へ出向し大和総研アメリカ(ニューヨーク駐在)にてチーフアナリストとして米国のマクロ、ミクロ、市場を調査。1997年ドイツ証券(旧称:ドイチェ・モルガン・グレンフェル証券東京支店)入社。調査部長兼チーフストラテジストを経て、2005年ドイツ証券副会長兼チーフ・インベストメント・アドバイザーに就任。2009年7月 株式会社 武者リサーチ設立。ドイツ証券株式会社 アドバイザー就任。ドイツ銀行東京支店 アドバイザー就任。ドイチェ・アセット・マネジメント株式会社 アドバイザーに就任。 ◆2002・2003年の米国Institutional Investorランキング日本株ストラテジスト部門1位。◆2002年度信州大学経済学部、非常勤講師「日本経済論と株価予測の実践経済学」を担当。◆2007年4月より埼玉大学大学院客員教授兼任。「日本経済と証券市場」を担当。【主な著作】「日本株大復活」2009年7月PHP研究所など。

世界金融市場は、米国の金融制度改革案(ボルカー・ルール)、ギリシャ危機、中国の金融調整などを口実とした、調整局面にある。しかしファンダメンタルズ面では、ことさら懸念すべき要素は現れていない。ことに日本株式は上昇相場の入り口にある可能性があるのではないか。大局を決める3要因、①米国経済、②為替レート、③日本のデフレ脱却、の3つに関して、関連指標の力強い動きが注目される。

①米国経済、ISM指数の急改善

2000年以降日本株式は米国経済動向と連動。米国経済を端的に代表するISM景気指数は2009年以降の急回復トレンド続く。意外なことに、日本株式は米国株式以上にISM指数との連動性が高い。図表1に見るごとく、現在日本株の回復は、ISM指数の回復に大きく遅れている。それは今後のキャッチアップの可能性を示唆する。ちなみに好調なGDP、ISMデータの発表に基づき、先週ドイツ銀行は2010年米国経済の見通しを3.6%から3.8%へと上方修正した。

②為替、円安と株高相関強い・・・米国経済回復が円安を誘導

図表2に見るように2004年以降、日本株式は円/ドルレートとほぼ完全に連動して動いてきた。2009年の日本株の出遅れは、110円から80円までの急激な円高(およびその結果としてのデフレ)により、もたらされたと言えよう。その円ドルレートはいよいよ大幅な円高の転機を迎えつつある、と見られる。円高の2要因が転換しつつある。1.日米短期金利差は底入れし、今後米国経済の回復により、逆転することが視野に入りつつある(図表3)。2.円投機ポジション(ネット)がマイナスに転じ始めた(図表4)。米国経済の本格回復を前提とすれば円安への大転換が起きる可能性が濃厚である。

図表1: TOPIX、S&P500とISM製造業景気指数(前年比)

図表2: TOPIXと円/ドルレート

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