・12月に、丸井グループのIRデイとして、決算説明会とは別に、「共創サステナビリティ説明会」が開催された。昨年に続いて2回目である。サブテーマは3つで、(1)お客、ワーキング、エコのインクルージョン(多様性の受容)、(2)社外取締役との対話、(3)新規事業(アニメ)の進捗であった。
・第1のインクルージョンでは、会社としての公認プロジェクト活動が紹介された。丸井は、社員が新しい価値創造に向けて手を挙げる組織風土づくりに力を入れている。いくつもの活動があるが、社員の7割(4500名)がいずれかに参加したいと手を挙げている。
・その中の重要な1つである公認プロジェクトは、公募によって選ばれたメンバーが会社公認で、就業時間内に集まり活動している。1)マルイミライプロジェクト(お客の多様性の受容)、2)健康経営推進プロジェクト(意識や役割を変え、パフォーマンスを発揮)、などに取り組んでいる。プロジェクトメンバーが自発的に活動し、マネジメント層がサポートしていく。
・お客のダイバーシティとインクルージョンを図るマルイミライプロジェクトでは、高齢者、障害者、LGBT(性的多様性)、訪日客など、インクルージョンが必要な人々を受け入れる仕組みを通して、新しい顧客の創造を実践している。
・障害者が見やすい店内サインへの改良、LGBTの受け入れとして、トランスジェンダーの就活スタイルファッションのサポート、世界的な人権啓蒙イベントの一環である東京レインボープライド(性的少数者のパレード)への参画などを行い、社会的にも評価を受けた。
・ワーキングインクルージョンでは、社員の健康に力を入れている。病気にならないという守りではなく、いきいき働けるような攻めの健康経営に取り組んでいる。食事と睡眠が良好な社員は生産性が高いというデータを見える化し、健康な社員は人事評価も高いということもはっきり示した。
・マネジメント層に対しては、身体、情動、精神性、頭脳を高め、自らと組織の幸せを目指すレジリエンスプログラムを実施している。これを受け入れているマネジメント層に対して、上司は自分たちの気持ちを汲んでくれると、部下の評価も上がっている。