カイテキ経営の成果~3軸の定量評価に着目

・7月に日本CFO協会のイベントCFO Night!で、三菱ケミカルホールディングス(MKHC)の小酒井CFO(代表執行役副社長)の話を聴いた。「KAITEKI」経営について、小林会長から初めて聴いたのは、もう5年以上も前である。その後何度もフォローしているが、いかに経営に根付いているか。興味は尽きない。

・グローバル経営に活かすために、KAITEKIをアルファベット表記とした。カイテキ経営は、MOS(サステナビリティのマネジメント)、MOT(テクノロジーのマネジメント)、MOE(エコノミクスのマネジメント)の3軸から成る。

・MCHCは、純粋持株会社の下に4つの会社(三菱ケミカル、太陽日酸、田辺三菱製薬、生命化学インスティチュート)を有する。このうち、太陽日酸と田辺三菱製薬は上場を継続している。グループで2016年度の売上高3.4兆円、コア営業利益3070億円、売上高営業利益率9.1%、ROE 15.1 % 、従業員6.9万人。日本トップの化学会社、世界でも6位という地位にある。

・企業のモットーはAPTSIS(アプトシス)、即ち、俊敏に、原則に従い、透明性をもって、危機感を強く持ち、国際市場で成果を上げ、安全・安心を持続することにある。事業分野は売上構成で見て、機能商品(フィルム、炭素繊維、ポリマー、新素材)32%、素材(石化原料、炭素、産業ガス)46%、ヘルスケア(医薬品、ライフサイエンス)16%、となっている。

・これを4つの会社、13のMBU(マネジメントビジネスユニット)、26のSBU(ストラジックビジネスユニット)で展開している。投資家はIRの中で、事業が多様化しすぎて、コングロマリットディスカウントがあるのではないかと指摘する。

・これに対して、小酒井CFOは、1)時代はモノづくりではなく、コトづくりに入っているので、2)社会の課題にソリューションを提供するには、事業のベースが広くないと十分でない、3)これからは多様な事業を活かして、コングロマリットプレミアムを創る、と強調した。

・MKHCの定めるKAITEKI価値(企業価値)の判断基準は、サステナビリティ(環境・資源、S)、ヘルス(健康、H)、コンフォート(快適、C)に置く。この価値向上を目指す経営が、3軸のカイテキ経営である。

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